研究課題/領域番号 |
18K00688
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
深見 兼孝 広島大学, 森戸国際高等教育学院, 准教授 (20173312)
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研究分担者 |
門田 修平 関西学院大学, 法学部, 教授 (20191984)
迫田 久美子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究領域, 客員教授 (80284131)
柳本 大地 広島大学, 森戸国際高等教育学院, 特任講師 (20826359)
CHAN SALLY 広島大学, 森戸国際高等教育学院, 特任助教 (60832368)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | シャドーイング |
研究実績の概要 |
コロナ禍により、日本語シャドーイングの日本語習得に与える影響に関する全体での研究ができなかった。しかし、研究分担者のシャドーイングに関わる個々の関心事に関しては研究は継続することができた。まず、学習者のシャドーイングにおけるパフォーマンスをコーパスに取り込むことに関連して、学習者コーパスの日本語教育への応用およびその可能性に関する研究がある。この研究は、シャドーイングを日本語教育における実践と結びつける、新たな方向を見いだそうとするものである。また、英語ではるがシャドーイングの効果と実践に関する研究がある。この研究成果はシャドーイングの認知および教育における理論的基盤をより深めたもので、日本語のシャドーイングにも共通する点がおおく、日本語シャドーイングの理解も深めることに貢献し、シャドーイングの実践に大いに参考になりうる。これらの研究は、とりわけ研究計画を立案するにあたっても有用である。また、言語習得と記憶および認知の関係に関する研究があり、これはシャドーイングと記憶・認知の関係を関係を考える上で貢献している。 2021年度は当初の研究目的である、シャドーイングの文法習得、特になかなか直らない頑固な誤りに対する効果や他の技能に与える影響などについて調査実験を行うつもりである。さらに、学習者のシャドーイングのパフォーマンスをコーパス化し、それを教育実践に生かす研究も行う予定である。この最後の点に関しては、データを7月に取る予定で計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍により、留学生の来日延期や中止があり、また、日本語の授業もほとんどオンラインで行われたため、必要な被験者を集めることができなかった。また、研究分担者の一人が体調を壊し、ほぼ一年休職をしていたことも研究が遅れた要因である。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間延長を申請し、承認された。コロナが収まり平常に戻ることを前提に、当初の研究目的である、シャドーイングが文法習得、特に化石化に対する効果や他の技能に与える影響などについて調査実験を行うつもりである。さらに、学習者のシャドーイングのパフォーマンスを教育実践に生かす研究も行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していた実験ができず、人件費の消化が全くできなかった。また、国外はもちろん国内の出張も制約が大きく、学会などがオンラインで行われたため、旅費の支出もほとんどなかった。2021年度は実験を行う予定であり、研究発表や打ち合わせのための出張も自由にできれば、当初の予定額を使用することができると考える。
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