研究実績の概要 |
申請者は2007年度から日中両国で成人学習論をもとにした省察を軸とする実践型の研修を実施し、参加者教師や運営側の学びを明らかにしてきた(課題番号 15K02649)。本研究は、東南アジアにおいて「学び合う教師コミュニティ型教師研修」を継続的に実施し、教師コミュニティの広がりの中でラウンドテーブルへの参加者である教師と運営側の学びを明らかにすることを目的とする。本研究は同研修を東南アジアに発展させ、教師コミュニティの広がりと継続性にも着目する。2023年度は研究計画にしたがって4つの活動を行った。 (1)コロナ禍が終息つつあることを見定めて、これまでオンラインでおこなってきた「実践を省察するラウンドテーブル型教師研修―語る・聴くから省察へ」を対面に切り替えて、ベトナムのハイフォンで企画・実施した。ベトナムでの開催は全4回(オンラインと対面)となり、継続的に実施することができた。また、ファシリテータ―の談話データを収集した。 (2)【研究3】ベトナムおよび中国において継続的に参加した参加者と運営者のインタビューを実施し、参加者として継続的な学びを分析した。結果の一部については、国際大会(CASLEL/J,ホーチミン市師範大学)で発表した。また、得られた結果を論文として執筆し、投稿の準備を進めている。 (3)【研究4】(ベトナムにおける研修と日中両国の特徴で得た知見を比較)については、①参加者教師②運営者(ファシリテーター、コーディネーター)の学びの特徴を特定し、比較によって相違点と各国に通底する特徴を抽出している。結果については、目白大学外国語学部20周年記念論文集(2024)に掲載されるように執筆を進めている。 (4)総括として中国やベトナムのコーディネーターを6月に東京に招聘し、国際シンポジウムを行う準備を進めている。情報などは配信済。
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