報告者は、2022年8月21日から27日にかけて、サンフランシスコの日系団体JCCCNC (Japanese Cultural and Community Center of Northern California)およびスタンフォード大学フーバー研究所連携による米国立公文書館の研究助成The Mellon/NHPRC Planning Grantの共同研究The Yokohama Specie Bank Collaborative Digital Edition at the Japanese Cultural Community Center of Northern Californiaに、共同研究者として参加した。 所蔵資料の中には、戦前から存続している代表的日本語学校である金門学園の資料も含まれていた。さらに、この機会を利用して、金門学園を訪れ、同学園の理事長、園長とも面会し、授業参観をするとともに、戦前からの議事録や写真など貴重な一次資料を閲覧しデジタルカメラで撮影することができた。あわせて、Japanese American National Libraryを訪問し、戦前の日本語学校で使用されていた教科書などについても有益な情報を得ることができた。 また8月27日から30日にかけて、スタンフォード大学フーバー研究所において、サンフランシスコ仏教会記録 (Buddhist Church of San Francisco records)所収の戦前期日本語学校関連資料も調査し、重要な資料を写真撮影することができた。 これらの調査の成果報告の一環として、2023年3月4日に日本語教育史研究会の研究発表で、「戦前期カリフォルニア州の日本語学校が日系コミュニティに果たした役割ーサンフランシスコ・金門学園を中心に」との題目で研究発表を行い、多くのコメントをもらうことができた。発表内容をもとに、学術誌への投稿も予定している。
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