研究課題/領域番号 |
18K00718
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
加藤 好崇 東海大学, 国際教育センター, 教授 (20297203)
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研究分担者 |
宇佐美 まゆみ 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究領域, 教授 (90255894)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 観光接触場面 / ツーリスト・トーク / やさしい日本語 / インバウンド / 言語問題 / 宿泊施設 |
研究実績の概要 |
最終年度は新型コロナ感染症の影響により、2020年4月から2021年2月までの期間、外国人観光客数が前年比約99%減となり、本研究の対象とした「外国人ゲスト-日本人ホスト」の観光接触場面はほぼ生起せず、予定していた外国人観光客の空港でのアンケート等が実施できなかった。その結果、最終年度の計画実施が困難であったが、2021年度以降も状況の改善が見込まれないため延長は行わないことにした。 しかし、観光接触場面のツーリスト・トークの分析や「ツーリズムのためのやさしい日本語」の使用促進、社会的還元に関しては以下を行った。 まず、ツーリスト・トークの分析としては2021年3月『多言語社会と言語問題シンポジウム2020』において、宇佐美(共同研究者)が「観光接触場面における日本語インタラクション」を発表した。また、「ツーリズムのためのやさしい日本語」の地方での使用促進に関しては、同シンポジウムにおいて加藤(責任者)が「北海道B 市における観光のためのやさしい日本語と言語管理」を発発表した。 「ツーリズムのためのやさしい日本語」の啓蒙活動も目的の一つであったが、これに関しては、「月刊日本語学2020年秋号」(明治書院)に「インバウンドと『観光のためのやさしい日本語』」というタイトルで論文を出した。本誌において『観光とことば』という特集が組まれたのは初めてであり、観光における言語使用に焦点が当てられる時代になったと実感した。 また、2020年に在留資格『特定技能』が創設されたことから、外国人ホストが参加する観光接触場面の増加が予想される。そこで、観光庁、宿泊業技能試験センター、複数の宿泊施設への聞き取り調査を行った。そして2021年3月に『東海大学大学院日本語教育学論集8号』において「宿泊施設における外国人材とインターアクション教育-在留資格「特定技能1号(宿泊)」を中心に-」を発表している。
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備考 |
本研究の前段であった『観光接触場面におけるホスピタリティと日本語の役割ー日本語のオモテナシとポライトネスー』(課題番号15K02653 基盤研究(C)一般)も並列して掲載されている。
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