研究課題/領域番号 |
18K00733
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
濱田 陽 秋田大学, 高等教育グローバルセンター, 准教授 (00588832)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | シャドーイング / スキル習得理論 / リスニング / 発音 |
研究実績の概要 |
コロナ禍の影響により、前年度までの研究課題を延長したが、2021年度もコロナ禍により、実験協力者を対象とした深い研究はできなかった。その一方で、これまでのシャドーイング研究を、第二言語習得理論と結びつける研究を行っていたものを、形として出版にこぎつけた。具体的には、シャドーイングはこれまで数多くの種類が提唱され、その効果や各理論も報告されてきたが、教育現場で活用するためには、これらを総合的にまとめ、整理することが必要であった。また、シャドーイングを第二言語習得理論の大きな枠組みから説明することがこれまでなされていなかったため、本研究では、数多くのシャドーイングの整理と、Skill Acquisition Theory(スキル習得理論)を利用したシャドーイングの効果の報告を行った。スキル習得理論では、宣言的知識を手続き化し、そして自動化へと向かわせるという理論であるが、シャドーイングは、リスニングのボトムアップ処理と発音に関して、このモデルで説明できる可能性を提唱した。また、シャドーイングと大きく関わる、日本人英語学習者のリスニング力の中でも、細かい語の聞き取りと、リスニング力全体の理解の関係性についても研究分析をしている。これまでのところ、音声的に類似する音については、聞き取りが難しいことがわかっているが、詳細の結果は、次年度にまとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の制限により、英語学習者にシャドーイングを練習してもらい、直接その様子を観察・効果を測定するということが難しかった。また、対面での学会や直接他の研究者に会って相談することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
日本人のリスニングの弱点について研究を行い、本研究課題全体のまとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、学会が対面でなくオンラインで行われたり、県外移動制限が行われたため出張ができなかったこと、また、至近距離での英語学習者との接触が困難になったため、計画も予定通り行う事ができなかった。そのため、予算を次年度に繰り越すこととなった。
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