研究課題/領域番号 |
18K00745
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
神田 みなみ 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (20327125)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 英語多読 / リーディング / 保健医療 / ESP / 英語教育 / ノンフィクション / ヘルス・リテラシー |
研究実績の概要 |
本研究は保健医療系の(1)英語多読用図書・教材の開拓と選定を継続しながら、(2)保健医療系学生向けの英語多読用図書の語彙分析を行い、最終的に(3)多読による専門英語プログラムの実施と検証を行うものである。 令和2年度に引き続き、コロナ禍対応による遠隔授業により準備していた図書を一切利用できない状況が続き、令和3年度もオンライン教材に切り替えて実施をした。具体的には(a) オンラインライブラリー導入、(b) オンライン英語テストの実施を令和2年度に続けて行った。(a)についてはオンライン英語多読ライブラリーよりノンフィクションの本を利用することに加えて、コロナ禍において必要性が高まっている「ヘルス・リテラシー」の観点より英語圏の公的な健康・疾病情報サイトを取り入れた。また本研究の焦点を語彙分析から授業研究および教材分析にシフトし、得られた結果および示唆を学会発表した。 まず、オンラインライブラリーを保健医療系大学生を対象に利用することについては、通常の英語学習者向けGRのライブラリーに加えて、英語母語話者児童向けLLのライブラリーを並行して用いることにより、対面授業時並みまたはそれ以上の平均読書量が得られること、及び、ノンフィクションとフィクション系読み物を混ぜることにより、学生の読書意欲を高めて維持できることが示された。次に、コロナ禍において新型コロナ感染症およびそのワクチンに関する情報が発信されている状況であり、学生の関心およびニーズが高いと判断して、英語による医療情報サイトの利用を加えた。英語圏で公的に発信されている情報は英語学習者にも分かりやすい英語で書かれており、ヘルス・リテラシー向上および英語多読教材としても効果的であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
英語授業が前年度に引き続き遠隔授業が中心となり、保健医療系の大学生に対して準備していた保健医療分野の英語図書、人間の身体・健康・病気に関する英語図書が利用できない状況が続いた。オンラインライブラリーへの切り替えと導入を行い、研究計画を組み直しており、遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
授業は対面に移ったが、今後ともオンラインの英語リソースを英語多読授業で利用することは続ける。遠隔授業プラットフォームを継続して利用しており、オンラインライブラリー、英語サイト、英語多読用図書により人間の身体・健康・病気に関する英語授業の分析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍に対応した遠隔授業により、オンラインライブラリーへの切り替えと導入、オンライン英語テストの試行などを行い、研究計画を組み直したことで大きな遅れが生じたため。令和2年度および3年度に導入したオンラインの英語多読リソースを利用して英語多読授業の展開および検証を行う。
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