本研究では新しい言語を学ぶ経験が後の認知機能に与える影響を検討した。新型コロナウイルスの影響で計画された生理学的実験は実施困難となったが,行動科学的実験から有益な知見を得ることができた。新しい言語学習の認知能力や学習能力の伸長にも影響を及ぼす可能性が示唆された。また将来的に役立つ短時間で簡便な実験手法やデータ収集環境の構築を行うことができ,それらを用いた簡易的な生理学的実験の有用性も示すことができた。こうした知見は外国語教育だけでなく汎用的な自己主導学習の研究分野にとっても役立つものと期待される。
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