研究実績の概要 |
本研究は, 学習者の内的な学習メカニズムと外的要因(環境や学習条件)と内的要件(学習者間の個人差)が複雑に絡み合って進む第二言語習得のプロセスを解明することを目的としている。特に当該申請者のフランスにおける在外研究を利用してデータ収集をするという見込みで研究計画が作成されていた。 特に個人差(言語適性、動機づけ)と熟達度の関係、さらに個人差の主要因(言語適性ど動機づけ)とその他の個人差要因(ビリーフ、学習ストラテジーなど)との相互作用の関係を調べることを目的としてデータ収集を行った。 当該年度の前半は, フランス人日本語学習者からデータ収集をするため, 本申請者が過去に用いた言語適性のテストや動機づけなどの質問紙を見直し、必要に応じて新たなテストも追加した。また、フランス人用にフランス語版の質問紙を用意した。さらに、学内の倫理委員会に研究申請をし、承認を得た。先方の大学関係者や研究参加者に提示する文書についても、フランス語版を用意した。 当該年度の後半は、本申請者が渡仏しデータ収集を開始した。フランスの大学の前期に大学3年生から, 後期に大学1年生, 2年生からの合計120名以上の参加者を得た。フランスの大学の後期は2019年6月に終了予定のため、当該年度内に全ては終了しておらず、継続中である。参加者それぞれに1時間と30分のセッション2回行い、対面式で言語適性テストの実施、個人差(動機づけ、ビリーフ、学習ストラテジー)に関する質問紙への回答、日本語のオラルテストを実施した。参加者は、、セッション外に、コンピュータベースの日本語能力テスト(聴解、語彙、文法、読解)を受けた。
|