研究課題/領域番号 |
18K00784
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
岩田 淳 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (00280438)
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研究分担者 |
汪 曙東 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 准教授 (50435046)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | デジタルバッジ / マイクロクレデンシャル / 動機付け / 医学英語教育 / ESP / eラーニング |
研究実績の概要 |
eラーニングの研究において、学習内容をより詳細な単位に分け個別に認証する「マイクロクレデンシャル」と呼ばれる認証方法と、学習者が獲得した知識や技能を「デジタルバッジ」と呼ばれるアイコンやマークによって可視化する評価方法が注目されている。本研究では、医学英語の知識とスキルの向上を目的としたeラーニング教材の開発において、これらの認証方法と評価方法を導入したインストラクショナルデザインを行い、ニーズ分析によって学習領域、目標、レベルを細分化した医療語彙、医学英語読解演習教材を開発し、運用評価によって、その認証・評価方法が学習や学習動機にどのような効果をもたらすのか検証することを目的とする。そして本研究を通じて得た知見をもとに、教材開発手順や学習効果に関する成果を広く公開することで、医学英語教育のみならず、他の専門分野の英語教育におけるeラーニングの利用推進、普及に必要となる研究基盤の確立を目指している。
研究の第2フェーズ(H31年度)では、作成した医療語彙、医学英語読解演習教材を医学部の学生を対象に試用した。第2フェーズで開発した医学英語読解演習教材については医学科1年生を対象とした事後アンケート(回答率72.5%)で、バッジによる学習達成度を可視化する本システムについて81.1%が「分かりやすい」と回答した一方で、学習の動機付けに役立ったと回答した学生が56.8%にとどまった。こうした結果をもとに、改善すべき点が洗い出し、第3フェーズの改良開発にむけ、研究協力者からの監修、助言をもとに教材の修正と追加を行った。また、研究に関連する国内外の学会(医学英語教育学会、EuroCALL)に参加し、研究遂行に必要な研究調査を実施するとともに、中間研究成果を発表し、専門分野の研究者から得たフィードバックをもとに、研究目標達成に向けた計画のチェックを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第2フェーズも、第1フェーズと同様に、概ね予定通りに研究を推進した。
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今後の研究の推進方策 |
研究の第3フェーズとなる2020年度は次の研究を予定している。 ①量的リサーチと質的リサーチを実施し、開発した教材の効果(学習効果と動機づけ)に ついて分析し、改善項目の精査と修正を行う。(岩田、汪) ②教材開発手法、活用方法、評価に関する資料をまとめ、モデル事例として公表する。(岩田) ③本研究課題で得た知見、成果を関連する国内外の学会で成果発表する。(岩田、汪)
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次年度使用額が生じた理由 |
リサーチアシスタントの人件費・謝金が、アシスタントの都合等により予定より時間数が少なかったことから支出額の残が生じたが、最終年度に不足分を補う予定である。
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