研究実績の概要 |
令和3年度は、新型コロナウィルスの世界的拡大のために前年度(当初の最終年度)までに達成することができなかった、「最終的な研究成果をまとめ、国内外の学会等で発表する」(「研究計画調書」および「交付申請書」(平成30年度)の内容)ことを計画していたが、コロナ禍の終息が見通せない中、国内外の移動および学会での発表が困難な状況が継続したため、その目的を達することができなかった。そのように最終的な研究成果を報告する機会がなかったため、令和4年1月17日に、「科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)補助事業期間延長承認申請書」を提出して延長を願い出ることにし、同年3月15日に補助期間の延長が認められた。 「科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)実施状況報告書(研究実施状況報告書)(平成30年度)」の「9.次年度使用が生じた理由と使用計画」に記載した、2018年3月20日から同月24日にジュネーヴ大学(スイス)で開催された国際共同研究(IDAP (DILTEC) - GRAFE - TALES - IMAGER)でおこなった研究(『教育における障害物』出版に向けた研究テーマに関わる考察と論文作成作業)を継続して進め、その成果を論文(タイトル:Obstacles, reflexions et formation : quelle articulation interactionnelle dans la classe de langue et dans l'entretien ?)として学術図書(K. Balslev, E. Bulea Bronckart, V. Laurens & L. Nicolas (eds.) : Les obstacles dans l'enseignement des langues et dans la formation des enseignants. Discussions theoriques et applications didactiques. Limoges : Editions Lambert-Lucas, pp. 135-148)に発表した。当該論文は、外国語クラス内に生じた「障害物」が教師の思考と「認知レペルトワール」の発達が言語インターアクションを通して有機的に結びついていることを明らかにした。
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