研究課題/領域番号 |
18K00801
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
塩澤 正 中部大学, 人文学部, 教授 (10226095)
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研究分担者 |
倉橋 洋子 東海学園大学, 経営学部, 教授 (10082372)
小宮 富子 岡崎女子大学, 子ども教育学部, 教授 (40205513)
吉川 寛 中京大学, 公私立大学の部局等, 準所員 (90301639)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 国際英語論 / 評価論 / 汎用性 / communicative capability / World Englishes / EIL / ELF / テスト |
研究実績の概要 |
初年度は、国際英語論の考え方に基づく評価の方法論について、先行研究を調査することから始まった。予想通り、この考え方に基づく評価は、今までの評価基準と全くことなることから、本研究に類似するような研究が見当たらなかった。ただ、EUのCEFRの基準は減点方式ではなく、できることを評価するという意味で考え方が近いことが分かった。また、Communicative capabilityやintelligibilityを最も重要な評価基準とする国際英語論では、パフォーマンス評価やCan-do-listを基にした評価が考えられることが分かった。 他にも、日本人の高校教員が書いたエッセイを分析し、そこからどのような評価が可能か、調査をした。日本人独特の表現も汎用性があれば、評価する必要があるが、その基準をどこに置くか、方法はどのようにすべきかなどを調査した。結論はまだ出ていない。 さらに、既存の主なテストについて調査し、国際英語論の観点からの課題を浮き彫りにした。単元別テストや項目反応理論を応用したテスト利用の可能性は難しいという結論に達した。この他の方法を考える必要がある。 分担して、国際英語論の視点からの日本人英語に関する二つの評価視点の比較研究、国際英語論の視点からの慣用表現の対応とその評価に関する研究(吉川・小宮)、日本文化に影響された英語表現の国際的汎用度とその評価に関する研究(倉橋・塩澤)、国際的汎用性の定義(具体的要素)と方法論に関するの研究(塩澤・吉川・小宮・倉橋)、国際英語論の視点からの具体的評価基準と評価モデルの構築(塩澤・吉川・小宮・倉橋)についての基礎研究を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
評価論は非常に大きな領域であり、国際英語論との関係での評価論に関する著書や論文が予想より少なかった。よって、この基本的な調査にほぼ一年がかかってしまった。これがやや遅れた原因である。今後さらに、研究会を重ねて今後、遅れを取り戻す予定である。
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今後の研究の推進方策 |
継続して、国際英語論の考え方を反映した評価の方法について、先行研究をヒントに議論をしていく予定であるが、いくつか実際的な基準を設けて、それに基づいた評価と既存の評価とどの程度、差がでるのかを調査したい。 また、国際英語論の視点からの日本人英語に関する二つの評価視点の比較研究、国際英語論の視点からの慣用表現の対応とその評価に関する研究(吉川・小宮)、日本文化に影響された英語表現の国際的汎用度とその評価に関する研究(倉橋・塩澤)、国際的汎用性の定義(具体的要素)と方法論に関するの研究(塩澤・吉川・小宮・倉橋)、国際英語論の視点からの具体的評価基準と評価モデルの構築(塩澤・吉川・小宮・倉橋)を分担して次年度も実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
最も大きなものは、塩澤がAAAL(アメリカ応用言語学会)で発表する予定であったが、都合がつかず、出張をキャンセルしたことによる。使用計画としては、AAAL(アメリカ応用言語学会)で再度発表するか、それに準ずる学会で次年度の研究成果を発表したい。
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