研究課題/領域番号 |
18K00808
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
山田 一美 関西学院大学, 工学部, 教授 (90435305)
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研究分担者 |
木津 弥佳 (田中) ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (00759037)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 項削除 / 緩やかな同一性解釈 / 厳密な同一性解釈 / 英語母語話者の日本語学習者 / スペイン語母語話者の日本語学習者 / L1喪失 / 日本語母語話者の英語学習者 / 韓国語母語話者 |
研究成果の概要 |
本研究では、日本語の項削除の解釈に焦点をあて、英語あるいはスペイン語を母語とする日本語学習者、日本語を母語とする英語学習者、韓国語母語話者から、先行研究で使用されたタスクを改良し、新たに追実験も実施して各言語話者の言語知識がより確実に反映された言語データを収集できた。項削除の習得と喪失の双方向から検証を行い、各言語母語話者の持つ文法における言語間作用を統語レベルで分析した。その結果、日本語学習者は母語の影響により項削除を習得できない一方、英語学習者は喪失が可能なことが確認され、韓国語母語話者は日本語学習環境やインプットの影響により、母語にはない解釈を韓国語の項削除に許容することが確認された。
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自由記述の分野 |
第二言語習得
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、先行研究で得られた第二言語における項削除習得の言語データ結果を検証するため、実験文を改良し、追実験を実施することで、項削除に特有の緩やかな同一性解釈をより正確に分析する手法を構築した。この分析手法をもとに、項削除の習得と喪失の観点からも検証し、習得過程で母語の影響および発達段階を確認できた。さらに、日本語と同様に東アジア言語であり項削除を持つ韓国語についても、項削除に関する多くの研究が緩やかな同一性解釈に着目する中で、厳密な同一性の解釈の観点から項削除の解釈を分析し、韓国語母語話者の項削除の解釈が日本語のインプット量や学習環境により変化することを明らかにできたことにも意義がある。
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