研究課題/領域番号 |
18K00820
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉浦 謙介 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (40196712)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | eラーニング / ドイツ語 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、外国語eラーニング教材の仕様の差による学習効果・使用者評価・学習実態の差を明らかにし、それに基づいて、最適化した教材の仕様を明らかにすることである。そのために、本年度は、素材が同一で仕様が異なる3つのドイツ語eラーニング教材を準備した。 第1の教材は、「CALL Deutsch」(本研究代表者が作成した既教材)であり、その練習方法は、ドイツ語音声を聴き、穴埋め箇所に入るドイツ語をキーボードから直接入力する方法であり、正誤判定は、画面下部の「判定」アイコンをクリックすると正誤が判定される。「正解」アイコンをクリックすると正解が表示される。投入された技術は、HTMLとMP3とFlashであり、機能は、3教材のなかで中位である。第2の教材は、「CALL Deutsche Grammatik」(本年度新たに作成し完成)であり、その練習方法は、ドイツ語音声を聴き、穴埋め箇所に入るドイツ語を紙に筆記するか、空書(筆記具なしで空中に書く)する方法であり、正誤判定は、画面をスクロールして画面下部の正解を確認する方式である。投入された技術は、HTML5とMP3であり、機能は、3教材のなかで低い。第3の教材は、LMSと連携した「CALL Deutsche Grammatik Plus」(本年度新たにベータ版まで作成)であり、その練習方法は、ドイツ語音声を聴き、穴埋め箇所に入るドイツ語をキーボード等から直接入力する方法であり、正誤判定は、画面下部の「判定」アイコンをクリックすると正誤が判定され、LMSの学習履歴に記録される。「正解」アイコンをクリックすると正解が表示される。キーセンテンスを発音し、音声認識機能によって判定する練習もする。投入された技術は、HTML5とMP3とJavaScriptとデータベースと音声認識であり、機能は、3教材のなかで高い。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画どおりに研究が進んだこと。
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今後の研究の推進方策 |
外国語eラーニング教材の開発研究分野では、ICT(情報通信技術)を応用して教材の開発研究をおこなってきた。これによって、多機能・高機能の外国語eラーニング教材が使えるようになった。外国語教育担当者としては、できるだけ多機能・高機能の教材を使って、少しでも教育効果を上げたいと思うが、学習者にとっては、多機能・高機能の教材が使いやすい教材、学びやすい教材であるとはかぎらない。場合によっては、多機能・高機能のために、操作が煩雑になったり、動作が遅くなったりして、最終的な学習効果が落ちることもありうる。開発研究者や教育担当者にとってではなく、学習者にとって最適化した教材とは、どのような機能を搭載し、そして、どのような機能をあえて省略しているのだろうか。そして、その仕様はどのようなものであるのだろうか。本研究では、外国語eラーニング教材の仕様の差による学習効果・使用者評価・学習実態の差を明らかにし、それに基づいて、最適化した教材の仕様を明らかにしていく。具体的にはつぎのような研究推進方策をとる。① 素材が同一で仕様が異なる3つのドイツ語eラーニング教材を作成し、各教材の学習効果を明らかにする。② 3教材を使用する学習者にアンケートを実施して、その回答データから各教材の使用者評価と学習実態を明らかにする。③ 素材が同一で仕様が異なる3教材の学習効果、使用者評価、学習実態に基づいて、最適化した教材の仕様を明らかにする。その仕様に従って教材を作成し、これを使用して、その学習効果・使用者評価・学習実態から教材の仕様の整合性を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことにともない発生した未使用額である。 次年度請求額と合わせ、次年度の研究遂行に使用する予定である。
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