研究課題/領域番号 |
18K00837
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
麻生 雄治 大分大学, 教育学部, 教授 (70736884)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 英語ライティング / センテンス・コンバイニング / 英作文の複雑性 |
研究実績の概要 |
英語ライティング指導において、センテンス・コンバイニング練習が英作文に及ぼす影響とセンテンス・コンバイニング練習がピア・レスポンス活動におけるピアのトレーニングとして有効であるかを明らかにすることを目的とし、最終的には日本人英語学習者のためのセンテンス・コンバイニングを活用した英作文教材を作成することを目指している。 これまでの研究では、センテンス・コンバイニングに関する文献や検定教科書(高等学校「英語表現」の全冊)の教材を調査し、日本での英語ライティング指導におけるセンテンス・コンバイニングの取り扱いの実態を把握することができた。 また、センテンス・コンバイニング指導の現状調査として、イギリスの中等学校と語学学校、アメリカ合衆国の中等学校において、授業の観察と資料収集を行った。諸外国におけるセンテンス・コンバイニング指導は、方法論的には日本の英語教育でも十分実現可能であるが、使用された語彙の難易度、文の長さや複雑さの程度が高く、日本の中等学校や大学においてそのまま適用するのは難しく、英文素材そのものの調整や工夫が課題として残っている。 難易度に関する課題を解決するために、2020年度は日本と同じEFL(英語を外国語として指導する)環境にあるアジアの国々におけるセンテンス・コンバイニング指導の実態調査や資料集を行う予定であったが、国内外の情勢において実施できていない状況である。 教材開発に関しては、日本人英語学習者をターゲットとしているため、素材となる英文、語彙の難易度や分量による難易度を、実際にモニターに実施しながら調整中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大の影響をにより、国内外における学会が中止になり、また、国内外の移動が困難になり、現地調査や資料収集ができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究課題は、センテンス・コンバイニング練習の難易度の調整と英作文の複雑性における効果の検証である。これまで実施した調査の結果に基づいて、さらに多くのモニターを被験者として、日本人英語学習者に適したセンテンス・コンバイニング指導の在り方を検討することになる。 また、これまでの成果に基づいて、難易度や種類別のセンテンス・コンバイニング練習帳を作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の影響で、予定していた国内・国外の出張がキャンセルとなり、その結果、旅費の支出がなかった。今年度もいくつかの学会がオンライン開催となっているが、対面での開催の場合は旅費として支出する予定である。国外出張が難しい場合は、作成した教材の印刷費等で使用することを検討したい。
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