研究課題/領域番号 |
18K00860
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研究機関 | 京都外国語短期大学 |
研究代表者 |
山本 玲子 京都外国語短期大学, キャリア英語科, 准教授 (60637031)
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研究分担者 |
里井 久輝 龍谷大学, 理工学部, 教授 (70388643)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 身体性 / 教室内での教師と生徒のやりとり / 発音記号 / 教材開発 |
研究実績の概要 |
研究分担者との打ち合わせを定期的に持ち、確実に研究を進めることができた。 まず7月に「外国語教師の身体作法」をテーマに公開研究会を主宰し、身体性を重視した英語指導実践の実践家を招いた講演やワークショップを企画した。多くの小中高大の教員が参加し、身体性を切り口にした指導について意見交流や考察を深めた。 小学校と大学において事例を収集し、実際の教師と生徒の動きをビデオに録画したもの、そして授業への集中やフローに関する質問紙調査のデータを収集することができた。それにより、身体的同調が英語のリズム・発音指導においてどのように実現されるかを、ある程度まで明らかにすることができた。 JACETリーディング研究会、京都府の小学校英語に関する研究発表会などの機会を使い、研究の成果や課題を発表した。大学生を対象としたグループワーク中における生徒同士のインタラクションが教師内でのフロー状態に与える影響を検証し、AAALでポスター発表を行い、海外の研究者から有益なフィードバックを得ることができた。国語と英語における発音の違いを明示的に指導するためのクロスカリキュラム開発を行った成果を、論文にまとめた(査読中)。 また、それらの研究成果を生かした発音指導として、発音記号に基づく指導のための教材開発を行い、教員を対象に検証授業を行い、さらに教材の改善点を調査するため、教員対象に調査を実施した。それにより、教材の改善点や今後の研究課題を明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた教育現場での実験及び調査は、すべて計画通り進めることができた。また研究の途中経過を国内外の学会で発表することができ、論文としてまとめていく作業にも着手できた。
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今後の研究の推進方策 |
開発中の教材の効果と修正点が、教員対象の調査から明らかになったため、教材開発の継続のために必要な経験と知識を有する研究者に依頼し、本科研の共同研究者に加わってもらう。また初年度に収集した授業の様子を記録した映像及び質問紙調査のデータを、今後詳細に分析する予定である。さらに開発した教材を検証授業で実際に使用し、その結果を分析する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究で開発途上にある発音記号教材を、初年度のうちに業者に発注する予定だったが、教員対象の効果検証及び修正箇所の要望調査を実施したところ、大幅に修正する必要があることがわかった。そのため、修正をかけた上で次年度に業者に発注をかける予定であり、そのために使用する計画である。
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