研究課題/領域番号 |
18K00893
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
清水 裕子 立命館大学, 食マネジメント学部, 教授 (60216108)
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研究分担者 |
大和田 和治 立命館大学, 食マネジメント学部, 教授 (00288036)
POND Chris 立命館大学, 言語教育推進機構, 講師 (50851094)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 英語スピーキングテスト / 外部テストの活用 / 教材開発 / 妥当性検証 / ピア評価 |
研究実績の概要 |
本研究は、初年次教育期間中の英語プログラムで学ぶ非英語専攻の大学生を対象に、プログラムの中で実施されたスピーキングテスト(外部テスト)の妥当性の検証を行い、プログラムと外部テストの親和性を検証することを主たる目的とした。研究の進行の中で、妥当性をより高めるには、実際の授業と測定具の関連性を学習者に実感させることの重要性を認識するに至り、授業実践でのタスクや教材の開発も進めてきた。 2022年度は特に授業実践をもとにした成果発表(Pond、 2022 & 2023、大和田、2023等)を行ったが、具体的には、学習過程におけるピア評価の効果に注目し、標準化されたテストでは測定できない側面を補完し、学習者の自己調整学習へとつなげていくために、学習者のプレゼンテーションを録画して自己評価をさせると共に、授業内でのピア評価によるフィードバックを通じて、自らの学びの気づきと改善へと繋げることができた。またスピーキング力を向上させる訓練として、口頭によるサマリー(oral summary)に注目し、ウェブ上で短い英文を要約して音声入力させたが、今後、筒井ら(2022)の研究者と共に、発話の語彙レベルや語数などの情報を提供するシステムの活用も検討している。さらに専門科目と英語科目を架橋する科目においては、探究型プロジェクトを導入し、専門である「食」に関する動画を作成し、音読練習の後に英語ナレーションを加えるという一連のプロジェクトにより、動画視聴者を意識したスピーキング力を養成した(大和田、2023)。 なお、我々が導入しているスピーキングテストは、当初は教室内での受験であったが、コロナ禍により、定められた期間に各自が受験する形をとるようになった。これにより、新たな妥当性検証、つまり実施環境と学習者の受験動機との関連からくる妥当性の問題も認識しており、今後の検討課題としている。
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