研究課題/領域番号 |
18K00901
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
金澤 直志 奈良工業高等専門学校, 一般教科, 教授 (20311061)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 英語教育学 / 多読・精読 / Predictability / 授業での一斉テスト / ICT教材との連携 |
研究実績の概要 |
Predictable Input/Outputを応用し、語彙が限られた学習者の英語読解能力、英語速読能力の向上を目的とする。Predictable Input/Outputとは、次のInputを積極的に予想する、つまり発信する人の次のOutputへの意識を高めることにより、受動的になりがちな学習者のInputへの意識を高めるものである。学習者が次に与えられるInputに積極的にかかわろうとすることで、受動的になりがちなInput を積極的に受け取ることを可能にする従来にないアイデアである。 本研究の目的は、このPredictable Input/Outputの概念に基づく英語教育プログラムをコンピュータのオンライン上に開発し、さらに授業と連携したシステムを構築することで、このシステムの有効性を実証することにある。このように英語教育プログラムをオンライン化することで、授業準備の時間がなかなか取れない先生方を援助し、各学生の家庭学習も容易となり、教育現場が抱える「先生の英語力の差」「学生の学力差」を少しでも埋めていきたいと願っている。 平成30年度において、TOEIC対策も授業に取り入れ、英語授業は活気付いている。まず教材を100題作成しWeb教材導入により、授業では個人指導が難しかったListeningとReading、さらに単語指導に関して、学生は知的ゲーム感覚で英語に触れる。問題作成にあたり、その基礎研究として、日本人学習者の英語形容詞の認知について調査発表を行なった。英語形容詞を認知する際、学習者は無標形容詞の方が、有標形容詞よりも記憶が残りやすいことが明らかになった。この研究をもとに、無標の形容詞や副詞を基礎に、語彙が構築できるよう、問題を作成し、本システムに取りこんでいく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
問題作成も終わり、双方向送受信のプログラム化に取り掛かっている。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度内に、プログラムが完成され、令和2年度から授業で活用できるようプログラムを開発している。最終年度には、結果を発表できると確信している。
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次年度使用額が生じた理由 |
アプリケーションプログラムの開発が行われており、令和元年度内にアプリケーション教材システムが引き渡される。この次年度使用額は、その製作費に利用する計画である。
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備考 |
3-4歳児37名と4-5歳児57名の形容詞における有標と無標に対する認識とその記憶力の違いについて、統計的な差異が確認され、無標形容詞が有標形容詞よりも認識されやすく、記憶されやすいことが証明された。この紙媒体での統計データー集計において、児童の正確なテストデーターを収集することが難しく、その解消のため、コンピューターによるテスト化を計画している。
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