研究課題/領域番号 |
18K00903
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研究機関 | 香川高等専門学校 |
研究代表者 |
森 和憲 香川高等専門学校, 一般教育科(詫間キャンパス), 准教授 (60353330)
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研究分担者 |
服部 真弓 松江工業高等専門学校, 人文科学科, 教授 (00300608)
佐竹 直喜 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (70758680)
JOHNSTON ROBERT 香川高等専門学校, 電子システム工学科, 准教授 (60743698)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 英語教育 / ライティング指導 / 機械翻訳 |
研究実績の概要 |
2020年度はGoogle翻訳を使って書かれた学生の自由英作文における誤用を分析し、その対処法を考えることで、英作文の授業での機械翻訳の効果的な使い方について研究した。具体的には、1年生124名がGoogle翻訳を用いて作成した自由英作文のうち、GTECのライティングスコアがCEFR-JにおいてA2.2レベル以上と判断された学生27名のものを分析した。結果として、228のエラーが特定され1)構文(22.37%)、2)形態学的(21.93%)、3)意味論的(39.47%)、4)論理的(9.65%)、5)その他(6.58%)の、5つのカテゴリに分類することができた。とくに1)においては、学生が元の日本語を書く際に主語を積極的に明示すれば、主語のない英文の訳出を回避できることが分かった。また、3)に関しては、事前に学生に提示される典型的な誤りを提示することにより、後編集において、誤った単語や表現を簡単に識別できるようになると考えられることも分かった。一方、2)については、対処法に苦慮する面があり、今後の研究成果が待たれるところである。 以上の分析結果と得られた教育方法論的知見をもとに、機械翻訳を使った英作文のための教材を2種類作成した。1つは10分程度の動画教材である。これはこれまで数年間で培ってきた効果的な機械翻訳の利用法について、前編集と後編集の観点から説明したものである。2つ目は事例集である。a)高専生が書いた模範和文、b)機械翻訳による英訳文、c)ネイティブスピーカーによって校正された英文が収録され、機械翻訳によって生じやすい誤訳について解説している。当事例集には18題の例文が収録され、これを用いて指導することにより、後編集において頻出する誤訳に気付きやすくすることができる。
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