研究課題/領域番号 |
18K00908
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
M・G Sheftall 静岡大学, 情報学部, 教授 (90334953)
|
研究分担者 |
三根 眞理子 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 客員教授 (00108292)
朝長 万左男 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 名誉教授 (40100854)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | Japanese war memory / Hiroshima / Nagasaki / Hibakusha / Lucky Dragon Number Five / Great Tokyo Air Raid / US Army Air Force / Curtis LeMay |
研究実績の概要 |
この科研プロジェクト初年のH30年度(AY2018-2019)の1年間で、数多くの広島・長崎被爆者、その関連のボランティア団体、そして研究分担者である長崎大学原爆後障害医療研究所の朝長名誉教授と三根名誉教授の手厚い指導と協力のお陰で、被爆者インタビューを行い、それを録音し、そして沢山の関連資料を集めることができました。その1年間での最も著しい研究業績は次の通りだと思います:1)今までの被爆者のインタビュー協力者の人数は50名を突破する;2)米国陸軍航空隊の第20空軍の元隊員団体と連絡をとり、元B-29乗組員とメールインタビューを行っています(今も連絡継続);3)2019年6月29日に埼玉大学で開かれたAsian Studies Conference Japan2019年度学会で戦争記憶テーマのパネルに参加して、学会発表しました;4)2019年8月11日に電子雑誌OZYに"Hard Day At Work:Interviewing Hiroshima Survivors"という題名の記事が発表されました5)朝長分担者の紹介で、11月に韓国赤十字の協力を得て韓国在住の広島・長崎被爆者合わせて11名のインタビューを行いました。現在、インタビュー録音と関連資料集めが極めて順調に進み、海外からも私の研究に興味を示している方々が次々に台頭しています。6)国際展示計画担当として今年春から、私はニューヨーク市にあるイントレピッド海上航空宇宙博物館と鹿児島県南九州市にある知覧特攻平和会館の前者で11月から開く予定の合同展示会のアドバイザー、展示の内容を揃える特別学芸員、そして両博物館の間の連絡係を努めました。オープニングは大きく、アメリカ国内に大きく報道されました。7)NHKの「ラジオ深夜便」シリーズ「戦争と平和」の2019年8月12日の番組に単独出演しました。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今までの集めた被爆者オーラルヒストリーがもうすでに50名分を突破して、そのうちに台湾人、在日朝鮮人、韓国人が含まれます。また、収録したインタビューの書き起こし作業も済んでいるため、この科研プロジェクトは「被爆者研究」という分野に大きな貢献をしていると自信を持って言えます。この研究のための被爆者とボランティア人脈ネットワークがここまで「太く」なり、間違いなく4年後の2023年プロジェクト終了まで学問・教育・社会貢献的な研究結果が出ることが期待されます。
|
今後の研究の推進方策 |
現況の進み具合が順調であるため、当初計画通り研究を遂行します。このプロジェクトのいわゆる「使命」が「被爆者が生きているうちにできるだけその証言を記録する」ということだと捉え、証言集め(インタビューを記録すること)または被爆者コミュニティーの行事(慰霊祭、総会、講演会、など)の観察を(現在のコロナウイルス危機が収められたら)続けます。最終的に、この研究の総合結果として、海外のオーディエンスが「21世紀の被爆者のあり方」を知って理解できるように、数年後に英語で本を出版する予定です。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初計画よりも経費を節約できたため、次年度使用が生じました。残額でパソコンを購入します。
|
備考 |
Channel 4のURL: https://www.facebook.com/watch/?v=495569697728795 Interviewing Hiroshima Survivors: https://www.ozy.com/true-and-stories/a-hard-day-at-work-interviewing-hiroshima-survivors/95795/
|