本研究は、戦後台湾の白色テロ期に、『自由中国』紙面で人権・自由・民主を標榜し蒋介石独裁政権と戦った雷震の民主主義思想の源流が、大正デモクラシー影響下の日本に留学し、京都帝大法学部の教授陣及び恩師・森口繁治から学び取った人権・民主・憲政思想であったことを立証した。 また、2019年11月に愛知県立大学で行った日本で初めての「雷震国際シンポジウム」において、台湾と日本の文学・文化土壌、台湾の民主主義の源流、本省籍・外省籍台湾人の複雑な交流及び香港の民主主義の源流の一つには台湾の民主思想の影響があることなどが討論され、一般聴衆を含む150人程の参加者は雷震と日本の関係を知ることができた。
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