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2018 年度 実施状況報告書

徳川幕府御家人伊賀者の制度史的研究―関係史資料収集とその総合的把握―

研究課題

研究課題/領域番号 18K00926
研究機関三重大学

研究代表者

高尾 善希  三重大学, 地域拠点サテライト, 准教授 (20812598)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード徳川幕府 / 伊賀者 / 御家人 / 翻刻
研究実績の概要

この研究は、虚像に包まれてきた忍者(伊賀者)の史実を明らかにしようという目的がある。それには、まず、史料の収集と史料の翻刻が必要である。職場の三重大学国際忍者研究センターでは、徳川幕府御家人伊賀者松下家文書の寄託処理に成功し、写真撮影を行った。
そのデータをもとに、松下家文書(総点数47)のうち、松下家歴代の系譜や履歴がわかる主な史料を選び、翻刻作業を行った(ここでいう「翻刻」とはくずし字を楷書に起こし、書籍化しやすい状態にすること)。「系譜一」「系譜二」「系譜三」など、5代目松下菊蔵が記した記録類が中心である。当初の方針である「(1)伊賀者のひとつである新発見史料松下家文書の全文翻刻・分析を行う。」という目的の第一段階を終えたということである。
松下家文書については、すでに拙著『忍者の末裔 江戸城に勤めた伊賀者たち』(角川書店)に内容を紹介をしている。しかし、だいたいのところを紹介したにとどまり、どこにどのようなことが書いてあるのかを、詳細に紹介したものではなかった。今回の作業によって、現在のところ、伊賀者史料のもっとも優秀である松下家文書の全体像を窺い知ることができるような状態となった。
この翻刻の成果は、ワープロソフトWordのテキストにしてある。そのことによって、文字列を検索かけられるようになっており、研究の便が向上した。さらなる研究の進展が期待される。今後このデータを公開する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

徳川幕府伊賀者松下家文書の翻刻は、30万文字分を行うことができた。その分量は書籍として公開するのに充分な量といえる。

今後の研究の推進方策

徳川幕府伊賀者松下家文書の翻刻は、30万文字分を行うことができたが、誤字や文字配りなどがあると想定される。それは次年度、校正にかけることとする。さらに、松下家文書以外の史料も翻刻・調査をする予定である。

次年度使用額が生じた理由

(理由)予定していた翻刻者人数よりも、翻刻者人数が少なくなったため。

(使用計画)2019年度に行う松下家文書の翻刻作業等に行う予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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