研究課題/領域番号 |
18K00938
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高澤 弘明 日本大学, 生産工学部, 講師 (00459835)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | BC級戦犯 / 戦犯裁判 / 横浜法廷 / 横浜裁判 / 軍事法廷 |
研究実績の概要 |
本年度は平成30年8月13日から22日まで、平成31年3月12日から22日までアメリカ国立公文書館(以下“NARA”)で米陸軍第8軍の史料調査を行った。現在、GHQ及び第8軍の日本占領関係の史料は、日本の国会図書館の精力的な複写作業により、その多くが同館の憲政資料室で閲覧することができるが、本件の調査対象とするものはまだ同室では閲覧できない史料である(RG338)。平成31年3月22日の調査時点では研究目的とする核心的史料は確認できていない。しかしながらその一方で、戦犯容疑者が収監されていた巣鴨拘置所から、第8軍に提出された在監者関連の史料の一部が同史料群にあり、在監者の健康・精神的不調を示す史料や釈放関連史料、さらには死刑執行命令書及びその受刑者の指紋が押された死亡診断書などが確認された。これらの史料は本研究テーマ直接的な史料ではないが、横浜法廷や東京裁判の概要を知る上では重要な史料であり、関係者のプライバシーや尊厳を最大限に配慮しながら調査活動を進めてゆく予定でいる。 また、NARAには米陸軍通信部隊(The United States Army Signal Corps (USASC))が撮影した東京裁判関連の写真とともに、横浜法廷関連の写真も多数保管されている。NARAではこれらの写真1,660枚を16冊のアルバムにまとめて公開しているが、このアルバムの史料的意義は写真の裏面に付されているキャプションにあり、そこには被写体の人物名や撮影日時、そして撮影時の概況が記録されている。また、法廷速記録には記されていない情報も記載されていることもあり、平成31年3月末を以てキャプション内容の分析及びリスト化作業が終わり、その成果を次年度に向けて研究資料として発表する予定でいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究対象となるアメリカ国立公文書館(National Archives and Records Administration)の文書史料が想定よりも膨大であって、なおかつ研究テーマに関する核心的史料の確認に至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は初年度であり、アメリカ国立公文書館(National Archives and Records Administration)収蔵文書の必要とする史料群をBOXNumber順に漏れなく調査したが、その一方で該当史料の収蔵量は非常に多く、現地での分析及び複写作業に大幅な時間を費やしてしまった。本研究にとってこれら史料群のBOXNumber順の調査は避けて通れない作業であるため、次年度もこのスタイルで調査活動を続けて行く予定であるが、時間の浪費を避けるためにも、現況についてNARAのリサーチャーや研究協力者に相談しており、その都度有益なアドバイスを戴いている。とはいえ、本年度は当初目的の研究史料の確認が出来ていないなかで、次年度もこの状態が続いた場合には、研究計画の変更を検討する予定でいる。
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