宮内省(現宮内庁)が『王公族実録』を編修するために収集した膨大な史料群である『王公族実録資料』を解読・データ化するとともに、その史料を用いて韓国併合直前の大韓帝国皇室の動向、具体的には閔妃暗殺事件以降の大韓帝国皇室における権力闘争、およびそれに日本がどのようにかかわっていたのかを考察した。特に「乙未亡命者関係書類」は禹範善を暗殺した高永根が、閔妃を継いで高宗の王妃となった厳妃と過去に浅からぬ関係にあったことを詳細に記録しており、「高永根」や「厳妃」の評価を大きく変えるものとなった。本研究の成果は「高永根による禹範善暗殺の裏面―淳妃嚴氏の密通と陞后問題―」というテーマで論文を発表した。
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