研究課題/領域番号 |
18K00988
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井坂 理穂 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70272490)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | インド / ユダヤ / 近現代 / 国民国家 / 移動 / 帰属 / ライフ・ヒストリー / マイノリティ |
研究実績の概要 |
2021年度も国内外においてコロナ感染状況が収束しなかったことから、当初予定していた海外調査は見送ることとなった。研究代表者・研究協力者間での打ち合わせはオンラインで行い、それぞれがこれまでに収集した先行研究や史資料を整理・分析し、その成果を論文としてまとめる作業を進めた。研究代表者は、本研究プロジェクトで焦点を当てているベネ・イスラエルの間でのシオニズムに対する認識に焦点を当て、1910年代から1930年代にかけての状況を中心に分析した。そこでは、インドの複数のユダヤ・コミュニティの歴史や現状、ベネ・イスラエルとインド内のその他のユダヤ・コミュニティとの関係、彼らのインド独立運動への関わり方、インド国民会議派やムスリム連盟のシオニズム認識、さらに、ベネ・イスラエルがインド以外の地域のユダヤ・コミュニティ、とりわけシオニストたちとどのような交流を展開していたかが明らかにされた。史料としては、同時代の雑誌、機関誌、関係者の回顧録などが用いられている。一方、研究協力者はベネ・イスラエル出身の作家による文学作品の紹介・分析を行った。本研究プロジェクトは、過去2年間にわたって海外調査が実施できなかったことを踏まえ、研究期間をさらに2023年3月まで延長した。2022年度後半に、インドもしくはイギリスで史資料収集を行い、ベネ・イスラエル出身者による回想録や歴史記述をさらに収集することを予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度も2020年度と同様に、コロナ感染拡大のために、海外での史資料収集、聞き取り調査などが実施できず、予定していた計画の一部を断念せざるをえなかった。こうした状況を踏まえ、本研究は研究期間をさらに2023年3月まで延長した。2022年度後半に、インドもしくはイギリスで史資料収集を実施することを予定している。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、研究代表者・研究協力者の打ち合わせについてはオンライン形式で継続し、コロナ感染状況を見極めながら、可能であれば年度後半に海外調査(インドもしくはイギリス)を実施する。これまでとりまとめた成果のなかで補足が必要と思われる部分について、集中的に史資料収集を行う。感染状況が収束するまでの間は、研究代表者、研究協力者のそれぞれが、これまでに収集した史資料の分析や関連文献の翻訳作業、研究論文・研究ノートの執筆などを進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染拡大という状況を鑑み、海外調査を見送ったことから、研究期間をさらに1年間延長し、出張費を次年度に繰り越した。この出張費を用いて、2022年度後半にインドもしくはイギリスで史資料収集を行いたいと考えているが、コロナ感染状況が収束せず、海外出張が難しい場合には、文献購入費などに充てる。
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