研究課題/領域番号 |
18K01011
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
小林 寧子 南山大学, 外国語学部, 研究員 (60225547)
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研究分担者 |
土佐林 慶太 早稲田大学, 文学学術院, 助手 (10905764)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ムハマディヤ / アフマド・ダフラン / ファフロディン / イスラーム改革主義運動 / スアラ・ムハマディヤ / ビンタン・イスラーム |
研究実績の概要 |
新型コロナの感染が収まらずに、今年度もインドネシアの国立図書館(ジャカルタ)での資料収集の作業継続はできなかった。それで、すでに収集した資料を用いて、可能な範囲での作業を行った。下記の研究発表を行った、発表の場はいずれも公益財団法人東洋文庫インド・東南アジア研究部門、東南アジア研究班研究会である。 ①「20世紀前半インドネシアのイスラームに関する研究の再検討」(2021年6月29日):5冊の研究文献についてa.主たる史資料と手法、b.主な論点(国際関係認識の醸成に関わる点を含めて)について検証した。②「1920年代ムハマディヤの運動拡大とファフロディン:『ビンタン・イスラーム』を主たる史料として」(11月27日):収集した資料に基づいて、忘れられたイスラーム指導者ファフロディンの活動を組織運営方法や他の運動体との関係などに注目して明らかにした。③「アフマド・ダフラン再考:ハジ・スジャックの証言を中心に」(2022年4月2日。当初3月末を予定していたが研究会のメンバーの都合で延期となり、年度をまたいでしまった) 研究調査成果を公にするために、「1920年代のムハマディヤを語る二つの定期刊行物:『スアラ・ムハマディヤ』と『ビンタン・イスラーム』」と題する資料紹介文(400字詰め約60枚)を執筆した。2022年6月末に刊行される予定である。 ②に関して原稿を起こしたが、160枚と長大になったため、二つに分けて整理し直す作業を行っている。なお、③については、新たに原稿を起こす作業中であるが、②の2編よりは早くに執筆を終了する予定である。 結局のところ、当初の計画とは少しずれたところもあるが、インドネシアを代表するイスラーム改革主義運動であるムハマディヤの植民地期に関する研究が、40年近く進展しないことが判明し、こちらをまず解明する作業を優先させる一年となった。
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