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2022 年度 実績報告書

拓本精査と画像アーカイブ化による突厥碑文の歴史学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01017
研究機関神戸女子大学

研究代表者

鈴木 宏節  神戸女子大学, 文学部, 准教授 (10609374)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード突厥 / 突厥碑文 / 遊牧民 / トルコ / モンゴル
研究実績の概要

最終年度は、広島大学と立命館大学に所蔵されている突厥文字碑文の拓本を写真撮影し、そのレプリカ(複製品)を作成することができた。
前者は、広島大学大学院・人間社会科学研究科・東洋史学研究室で保管されている鴛淵一蒐集品の4軸からなるものである。写真撮影を外部業者に委託し、精密な画像データとともに原寸大の複製品を作製し、アーカイブに備えている。
一方の後者、立命館大学図書館(平井嘉一郎記念図書館)では、闕特勤碑文2軸(東西面のみ)ならびにカラバルガスン碑文の拓本(12点)が所蔵されていた。これらについて広島所蔵拓と同じく、撮影により精密な画像データと原寸大の複製品を作製した。
このうちカラバルガスン碑文の拓本については、立命館大学授業担当講師の牛根靖裕氏と共同して、所蔵データの整理を行った。これによって資料のアーカイブ化を進めるとともに資料アクセスの改善をはかることができた。これらの写真については現在、資料紹介論文を共著にて準備中である。
以上、闕特勤碑文については画像データとレプリカの準備が完了した。ただし、これらを電子情報としてアーカイブすることまでには至らなかった。画像データならびにレプリカをどのように保管するかは今後も検討するつもりである。なお、碑文テキストの精査により、闕特勤碑文の建立について二三の検討課題を発見することができた。建立された8世紀前半の唐王朝をめぐる国際関係のなかで、突厥とともに吐谷渾の存在を見いだせる記述が存する。唐が異民族に対応する際、どのような外交手段を持ち得ていたのか、一方、突厥はそれに対してどのような反応をしたのか。今後の突厥研究につなげてゆく見通しをつけられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 漠北回鶻汗國的突厥碑銘:希内烏蘇碑北面銘文的再討論2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木宏節
    • 雑誌名

      域外漢籍研究集刊

      巻: 23 ページ: 339-352

  • [学会発表] 阿史那思摩─隋唐帝国に翻弄されたテュルク武人─2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木宏節
    • 学会等名
      「前近代ユーラシア世界における広域諸帝国の総合的研究:移動する軍事力と政治社会」連続オンラインワークショップ 第2回
  • [図書] 中華世界の再編とユーラシア東部 4~8世紀(鈴木宏節「トルコ系遊牧民の台頭」pp. 115-145)2022

    • 著者名/発表者名
      荒川 正晴、大黒 俊二、小川 幸司、木畑 洋一、冨谷 至、中野 聡、永原 陽子、林 佳世子、弘末 雅士、安村 直己、吉澤 誠一郎
    • 総ページ数
      322
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      4000114166

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公開日: 2023-12-25  

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