研究課題/領域番号 |
18K01018
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研究機関 | 北海商科大学 |
研究代表者 |
山田 勅之 北海商科大学, 商学部, 教授 (40582995)
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研究分担者 |
白館 戒雲 大谷大学, 文学部, 名誉教授 (10179062)
黒澤 直道 國學院大學, 文学部, 教授 (30383988)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ナシ学 / ナシ族 / 歴史史料 / 社会経済史 |
研究実績の概要 |
・概要:本年度も昨年度に引き続き、コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い、研究活動が大きく制約された1年であった。一昨年度から延期していた雲南省シャングリラ市北部と四川西部の現地調査(チベット語史料『シトゥパンチェン自伝』記載のチベット語地名の同定)は、本年度も延期した。また、同様に2020年度予定していた「ナシ族歴史史料の基盤整備」をテーマにした第1回国際シンポジウムを再延期し、さらに2021年度「前近代ナシ族社会経済史研究」をテーマとした第2回国際シンポジウムも再延期を強いられた。このような中で、以下の作業、及び成果発表を行った。 ・歴史史料の基盤整備:①ナシ族歴史史料目録(石刻)原稿校訂。②麗江及びその周辺、鶏足山の石碑拓本の翻刻。③ナシ族トンバ経典中チベット文字の同定と解釈、などである。 ・研究成果:論文2編と翻訳1編。研究会発表。詳細は別途参照。 以上から、本研究課題を1年延期することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 現在までの進捗状況は以下の通りである。①ナシ族歴史史料目録(石刻)原稿校訂。これについては概ね完成している。②麗江及びその周辺、鶏足山の石碑拓本の翻刻。『北京図書館藏中国歴代石刻拓彙編』と『中国西南地区歴代石刻彙編』、2018~2019年度現地調査における写真撮影などで収集した金石史料の翻刻を進めているが、全体としては3分の一程度の進捗状況である。③ナシ族トンバ経典中のチベット文字の同定と解釈。『納西東巴古籍訳注全集』掲載トンバ教典中に散見されるチベット文字の同定と解釈。同定は概ね終了しているが、その解釈を進めているところである。経過報告は実施済み(2023年3月18日(金)東京外国語大学AA研)。④麗江土司木増著、シトゥパンチェンチベット語訳『ターラーの偈頌』の和訳。和訳は概ね終了している。令和5年度では成果発表を行う予定である。⑤現地調査で収集した家譜の翻刻と読み下し。⑥『シトゥパンチェン自伝』「第1回麗江訪問」訳出。和訳は概ね終了している。令和5年度では成果発表を行う予定である。 上述の通り、国内での作業が概ね順調に進捗する一方で、コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い予定していた現地調査と国際シンポジウムの開催が延期となった。 以上から、「やや遅れている」と評価する。
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今後の研究の推進方策 |
上記のうち未完の、②麗江及びその周辺、鶏足山の石碑拓本の翻刻、③ナシ族トンバ経典中のチベット文字の同定と解釈。④麗江土司木増著、シトゥパンチェンチベット語訳『ターラーの偈頌』の和訳。⑤現地調査で収集した家譜の翻刻と読み下し、⑥『シトゥパンチェン自伝』「第1回麗江訪問」訳出、の完成を目指す。また、昨年度と一昨年度実施できなかった国際シンポジウムの開催、及び上記の現在進捗中の作業の完成を目指す。一方、本年度も引き続きコロナウィルス感染流行や日中間の政治情勢、および国際情勢の影響を受けて、予定している研究者の招聘が困難となる可能性も否定できない。その場合、国際シンポジウムの開催は断念せざるを得ないが、国内における研究会の実施と成果報告書の作成に注力していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和4年度に予定していた、国際シンポジウムの開催と現地調査が、コロナウィルス感染症流行のため実施できなかったたことが、次年度使用額が生じた大きな理由である。令和5年度においては、国際シンポジウムの開催を予定しているが、断念せざるを得ない場合、国内における研究会の実施と本科研報告書の作成費用に充当する予定である。
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