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2023 年度 研究成果報告書

近代ドイツ都市における市民的救貧理念と実践形態-信仰と自由との緊張関係を中心に

研究課題

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研究課題/領域番号 18K01022
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
研究機関東京大学

研究代表者

平松 英人  東京大学, 大学院総合文化研究科, 講師 (50755478)

研究分担者 猪刈 由紀  清泉女子大学, 文学部, 非常勤講師 (10773583)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードドイツ近現代史 / 市民社会史 / 社会福祉史 / 宗教社会史 / 啓蒙主義 / ドイツ近世史 / 敬虔主義
研究成果の概要

19世紀のドイツでは、近代化・世俗化・都市化が急速に進展し、伝統的な教会的貧民救済事業のなかから、あるいはそれと並行して、行政や市民による近代的社会事業が成立した。その過程で、社会的実践に携わる当事者の精神的よりどころも、愛のわざとしてのキリスト教的隣人愛から、公共の福祉に関わる市民の義務と権利としての社会的弱者支援という市民的精神への転換が確認できる。
その一方で、信仰にもとづく愛の業としての社会的実践は、近代社会事業が一国の枠組みを越えてグローバルに展開し、ネットワーク化されていくうえで鍵となる重要な役割と意義を持ち続けていた。

自由記述の分野

歴史学、人文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の学術的意義は、現代ドイツ福祉国家の前史とも言える19世紀において、慈善や社会事業の中心的担い手となった市民の動機に着目し、信仰や宗教的世界観に支えられた社会的実践がもつ歴史的意義を明らかにしたことで、福祉国家史研究のみならず、ドイツ市民層・自由主義史研究にも新たな知見をもたらしたことにある。
本研究の社会的意義は、現代福祉国家が直面する危機の本質を、実践主体の動機の観点から問い直すことで、福祉国家の歴史的限界のみならず、その可能性の一端を示し、将来への展望をひらいたことにある。

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公開日: 2025-01-30  

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