研究課題/領域番号 |
18K01042
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
那須 敬 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (40338281)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | イギリス革命 / 宗教改革 / イギリス議会史 / ヨーロッパ近世史 / 異端 |
研究実績の概要 |
本年度は、2019年春に本研究課題の成果として刊行した単著(『イギリス革命と変容する〈宗教〉:異端論争の政治文化史』)をめぐる研究討議と、イギリス各地での史料調査を中心に、研究活動を行った。単著については、イングランド宗教改革史、スコットランド史、フランス史、イギリス思想史など諸分野の研究者を招いた書評会を2度開催した。さらに他の研究者とは書評誌、メールなどを通した意見交換と討議を行った。イギリス革命史の専門家以外の研究者との意見交換を行うことができたことは有意義であったが、イギリス史研究の分野でさらに積極的に問題提起を続ける必要を感じた。 イギリスでは、7月から8月にかけて、ロンドン、オクスフォード、ケンブリッジ、リンカーンを中心に集中的な史料調査を行った。調査内容は多岐にわたるが、主なものは初期ステュアート朝イングランド議会関連史料、ケンブリッジ大学史関連史料、ダラム大聖堂・リンカーン大聖堂・ピーターバラ大聖堂参事会史料、アイルランド宗教改革史関連史料である。ダラム、ピーターバラ、ケンブリッジと拠点を変えながら政治的・宗教的影響力を強めていったジョン・カズンは本研究課題におけるキー人物のひとりであるが、各地に散逸した関連史料群の調査が前進したことは、大きな成果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度の夏期に集中した史料調査を実施することができた。
2019年度内に完成予定であった論文が、諸事情により今年度にずれ込んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度に引き続き夏期に追加の史料調査をイギリスで行う予定であるが、新型感染症流行の影響で延期する可能性がある。いずれにしても、これまでに収集した史料の分析を進め、成果発表の準備を続ける。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外から取り寄せる資料の取り寄せに、予定より日数のかかるものがあり、年度内に納品されず支出できなかった。
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