研究課題/領域番号 |
18K01049
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小森 宏美 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (50353454)
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研究分担者 |
奥野 良知 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (20347389)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 少数民族政策 / 国籍 / 集合的アイデンティティ / エストニア / カタルーニャ / 戦間期 |
研究実績の概要 |
2018年度、研究代表者の小森は、本研究の一定程度の成果を踏まえ、9月27-29日にエストニアのタルト大学で開催された国際シンポジウム(International Conference and Seminar " Japan and Estonia: Contemporary Challenges in the Humanities and Social Sciences")で、日本とエストニアの国籍問題を歴史的な観点から比較する報告を行った。また、10月20-21に神戸大学にて開催されたロシア・東欧学会の研究大会において、「エストニアにおける少数民族政策の変遷:戦間期と冷戦後の比較から」と題する報告を行った。本報告については論文として文章化したものの同学会の学会誌への掲載を予定している。 研究分担者の奥野は、9月7日から10月2日までバルセローナで現地調査を行なった。調査内容は次のとおりである。カタルーニャの独立運動の状況、カタルーニャの集合的アイデンティティの史的形成、1714年に同君連合国家スペイン王国のなかの国家として消滅してから現在のように独立を求めるに至るまでのカタルーニャの自治意識や自己決定権、等についてインタビュー調査(カタルーニャの研究者、政治家、市民運動家)や文献調査(カタルーニャ図書館等)を行った。 なお、これらの各自の調査及び研究報告に先立ち、5月23日に打ち合わせを行った。また、2019年度予定していた小森の現地調査は、上記国際シンポジウムへの参加のため、次年度の実施へと変更した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度に実施を予定していたナルヴァ(エストニア)現地調査を延期した。その理由は、上記に記したとおり、現地での研究成果報告の機会があったためである。この機会に、現地研究者との意見交換も含め、今後の研究に有意義な情報が得られた。また、本科研の予算ではないが、2019年3月初旬にエストニアで実施された国会選挙の調査を行なう中で得た情報等も、今後の研究に役立てられる。 その他の点については、概ね計画通りに研究を遂行することができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に記したとおり、研究代表者、研究分担者、研究協力者による共同の現地調査を行い、知見を深めるとともに共有することを通じて、比較研究としての強みを生かした成果につなげる。具体的には、2019年度は、トランスにストリアの調査及びモルドヴァの研究者との意見交換を予定している。 また、紛争や共存という観点からの分析をより意味あるものとするため、科研メンバー以外の国内研究者との交流を行う。その一つとして、地域紛争研究会での報告を予定している。 最終年度には、成果報告の場として、国際学会での報告、あるいは外国人研究者を招聘しての国内研究会を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
ナルヴァ(エストニア)の現地調査を予定していたが、タルト(同国)での国際シンポジウムに招待されたため、現地調査が実現できなかった。同シンポジウムでの報告内容は、本科研の研究テーマにも関わるものであり、現地研究者との意見交換などを行うこともできたため、3年間の研究期間全体でみれば、研究計画からの大きな逸脱にはならないと考える。 2019年度は、モルドヴァ及びトランスニストリアの現地調査と現地研究者の意見交換を予定しているが、「次年度使用額は」これに同行を予定している研究協力者の旅費等にも当てる。
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