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2022 年度 研究成果報告書

鹿島・香取「神郡」成立の背景を景観復原からみる考古学的実証研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K01057
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03050:考古学関連
研究機関茨城大学

研究代表者

田中 裕  茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (00451667)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード建評 / 神郡 / 鹿島 / 那賀国造 / 終末期古墳 / 7世紀 / 里
研究成果の概要

本研究は『常陸国風土記』の香島「神郡」建評記事に注目しつつ、「神郡」と通常の郡との違いを念頭に、古墳時代から奈良時代への地方行政区画の再編成がどのように行われたのかを探るものである。研究の方法は、「神郡」が設置される7世紀前後における歴史的景観を復原し、時期ごとの変化を分析するものであり、具体的には、『常陸国風土記』において「建評」時に「神郡」が切り取られたと記される那賀国造の支配領域に注目し、7世紀前後の主要古墳と、郡家や里(五十戸、のちの郷)、地形等との位置関係を分析するための考古学的調査を実施した。結果、7世紀前後において、新たな地方行政区画の編成に対応する地域再編の証拠が認められた。

自由記述の分野

日本考古学

研究成果の学術的意義や社会的意義

古代の鹿島神宮と香取神宮は東国にありながら、伊勢神宮とともに三つしかない神宮と称される神社であり、藤原氏の祖先神が祀られていること、その出身氏族である中臣氏や関連の大中臣氏が奉祭すること、両社ともにその所在地が全国で八箇所しかない神郡となることから、古代史上欠くことのできない重要な要素である。藤原氏が勃興するきっかけとなった乙巳の変、大化の改新において、建評の開始とほぼ同時に設置される香島神郡が、激しい地域再編を伴っていること、そして、後の地方行政区画の形が同時に決定づけられることが明らかにできたことは、古代史上大きな意味をもつと思料する。

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公開日: 2024-01-30  

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