日本の縄文時代、中米・グアテマラのマヤ文明、東南アジアの新石器~青銅器時代の出土品で磨製石斧や「玉器(Jade)」とされる装身具について可搬型蛍光X線分析装置を使用し石器石材の化学分析をおこなった。石器の一部は、実験室に借用し、走査電子顕微鏡による表面の微細組織観察と完全非破壊X線化学分析を行った。分析結果に基づく石材(岩石)の同定を行うことで、これまで不確定であった石材種の記載をする(あるいは誤記をただす)ことができ、地域や時代的な変遷を議論する情報を得た。 いずれの地域でも当初計画では予測できなかった分析対象が文字通り埋もれていることも明らかとなり、本調査は現在も継続している。
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