研究課題/領域番号 |
18K01111
|
研究機関 | 神奈川県立歴史博物館 |
研究代表者 |
丹治 雄一 神奈川県立歴史博物館, 企画情報部, 企画普及課長 (50342944)
|
研究分担者 |
山下 浩之 神奈川県立生命の星・地球博物館, 企画情報部, 情報資料課長 (60261195)
田口 公則 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (70300960)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 石材 / 岩石 / 地域史 / 学習プログラム / 博物館連携 / 文理融合 |
研究実績の概要 |
本研究は、岩石・石材を素材にして、神奈川県内の各地域における大地の形成(自然史的条件)とそこで展開された人間の営み(歴史的事象)を地域の歴史として一体的に捉え、理解し学ぶことができる地域学習プログラムを、歴史系博物館である神奈川県立歴史博物館と自然史系博物館である神奈川県立生命の星・地球博物館の学芸員の文理融合の研究組織による協働研究で作成し、その実践を行うことで、地域の歴史に対する理解の促進に資することを目的としている。 研究3年目の今年度は、当初計画では研究期間の最終年度となるため、着手中の県西地域、県央地域、横浜・川崎地域の各学習プログラムの完成度を高めるとともに、三浦半島地域の学習プログラムもまとめる予定としていたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、プログラム作成のための資料調査や現地調査、学習プログラムの実践を行うことができなかった。 研究期間を延長することとしたので、自然史的条件と歴史的事象の関係性をスムーズに理解してもらうために、自然系と歴史系のストーリーの接続部分に工夫・改善を加えて、これまで実施できていない博物館での講座型と学校での授業型の実践を行うことが最終年度の課題である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者が予定していた旧横浜船渠株式会社第一号船渠(重要文化財)使用石材に関する資料等の第二次調査や、石材を採掘した石丁場跡の研究分担者との共同現地調査が実施できず、開催を計画していた実践メニューも中止を余儀なくされるなど、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が研究推進上に大きな影響を及ぼした。
|
今後の研究の推進方策 |
研究着手時点では、神奈川県内を5つの地域にわけて、すべての地域の岩石・石材に関わる学習プログラムの開発を目指していたが、研究2年目までの進捗状況と新型コロナによる研究の遅延を勘案して、本研究期間中の作業としては、現在着手中の県西地域、県央地域、横浜・川崎地域の各プログラムの完成度を高めること、および次年度に実践メニューの試行を行う三浦半島地域のプログラム作成までにとどめることとし、研究の取りまとめを行う。現時点で基礎調査の一部にしか着手できていない湘南地域の学習プログラム作成は、本研究終了後に継続して取り組むべき課題として整理する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究全体の進捗がやや遅れ気味となっていたことに加えて、研究代表者が予定していた旧横浜船渠株式会社第一号船渠(重要文化財)使用石材に関する資料等の第二次調査や、石材を採掘した石丁場跡の研究分担者との共同現地調査が実施できず、開催を計画していた実践メニューも中止を余儀なくされるなど、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けたことが主たる理由である。未実施となった調査や実践メニューは、感染状況に十分配慮しつつ次年度に実施する予定であり、また研究期間の最終年度となるため成果報告にかかる支出も予定していることから、次年度中ににすべて執行できる見込みである。
|