| 研究課題/領域番号 |
18K01131
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| 研究機関 | 宮城教育大学 |
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研究代表者 |
小金澤 孝昭 宮城教育大学, その他部局等, 名誉教授 (70153517)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 農地利用 / 農業後継者 / 農家後継者 / 持続可能な農業 / 東北地方 |
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| 研究実績の概要 |
2020年度は、次の4つの研究作業を行った。①研究テーマである東北地方の農地利用に関する先行研究に関する研究会を定期的に研究協力者の佐々木准教授や大学院生の木戸口君と一緒に月1回の頻度で開催した。②事例地域としている秋田県湯沢地域と宮城県大崎地域、宮城県登米地域への集落ヒアリング調査や農協ヒアリング調査などを実施した。③事例地域の統計資料の分析作業として、農林センサス、国勢調査などを行い、基礎的な主題図やグラフを作成した。④研究成果を発表する機会が少ない中、年度を超えたが、2021年5月の東北地理学会で研究成果の発表を行った。
研究会では、農地利用を担う農業後継者や農家の後継者が減少していく原因を、分析する地域労働市場論分野の先行研究の検討と農地利用の担い手として期待されてきた集落営農や生産法人の研究成果について検討した。実態調査では、湯沢地域で1990年に行った調査集落のヒアリング調査を実施して、農家化の労働力配分や農業経営の変化を分析することができた。統計調査では、農業就業人口、農家人口、農業外産業別の就業人口の年齢別統計を使って、事例地域の実態を把握することができた。研究成果報告では、東北地理学会のオンライン大会で口頭報告することができた。
研究論文としては、この間の研究成果の大崎事例地域の一部を、以下の論文の中で紹介した。小金澤孝昭（2020年11月）「地域ネットワークを活用した持続可能な地域づくり―世界文化遺産・世界農業遺産・ユネスコエコパーク・震災復興をキーワードにして―」成蹊学園・成蹊大学サステイナビリテイ教育研究センター『サステイナビリテイ教育研究』第2号 pp.35－50
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の主要な研究方法は、実態調査によって農業経営や農業集落、自治体、農協の農業経営者・農家後継者の維持育成の実態と、農地利用の運営に関する実態を明らかにすることであった。特に事例地域では1990年に行った実態調査ならびに2000年に行った実態調査の資料と現在を比較することにより、問題点と原因を明らかにしようとしている。また今後の展望についても自治体や農協にその考え方や対策をヒアリングして整理しようとしている。しかし、残念ながらコロナ禍で、実態調査が制限されている。今年度は何とか湯沢地域のヒアリングを実施できたが、詳細なヒアリング調査ができないの現状である。こうした中でも、研究会活動や統計作業、相手先に迷惑が掛からないようなオンラインヒアリングや短時間のヒアリング調査などと工夫しながら、研究を進めてきた。延長を申請した次年度に成果を取りまとめたいと調査実施計画を進めている。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は、実態調査の遅れている宮城県登米市、山形県金山町、福島県須賀川市でのヒアリング調査を行い、研究成果を取りまとめたいと考えている。コロナの影響でヒアリング調査が難しい場合でも、アンケート調査やオンライン調査を活用して、当初の研究計画に基づいて調査を行っていく。また、統計調査についても2020年の農林センサス統計の公表結果を活用して、この間の農業経営、農業後継者、農地利用に関する地域差に関する統計分析を行っていく。また、研究成果の報告では、2021年度東北地理学会秋季大会並びに2021年度日本地理学会春季大会で発表を行う予定でいる。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
実態調査の旅費が使用できなかったことと国勢調査ならびに農林センサスの統計作業費用が使用できなかったこと、さらに成果発表のための印刷費・資料作成などの費用を使用しなかったため、次年度繰越額が生じた。
次年度の研究計画に従って、実態調査や統計作業などを進め予算の執行を進めていく。
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