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2023 年度 実績報告書

歴史的・社会的背景からみた中国沿海部の産業発展の地域差と展開可能性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01144
研究機関九州大学

研究代表者

阿部 康久  九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (10362302)

研究分担者 高 寧  九州大学, 比較社会文化研究院, 特別研究者 (80947367) [辞退]
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード沿海部地域 / 産業発展 / 地域差 / 環渤海経済圏 / 長江デルタ地域 / 珠江デルタ地域
研究実績の概要

2018年度より中国沿海部の産業発展の地域差と展開可能性についての調査研究を行ってきた。この間、新型コロナウイルスの感染拡大に加えて、中国をとりまく国際関係の変化により、研究が停滞し、終了年を当初より3年間延長することになったが、今年度、何とか研究を完了させることができた。最終年度は、関連する研究業績として「改革開放初期の中国における観光業振興と地域的背景 : 広西チワン族自治区桂林市の事例を中心に」、‘Evaluation of tourists and resident appreciation of the city name and historical tourism resources in Huangshan City, China’等の業績を発表した。また現在、査読誌投稿中の原稿や出版予定の書籍の中で、本稿の主題に関わる研究成果の発表を予定している。研究期間全体の中で行った調査を通じて、2000年から2019年の新型コロナウイルスの感染拡大までの期間において、一般的に経済発展が顕著とされている沿海部地域間においても産業発展の程度に地域差が生じつつあったことが示唆される。特に国有経済が中心であった北部の環渤海経済圏の中のいくつかの大都市において経済発展の停滞が指摘できるようになっているのに対して、華東地域に位置する長江デルタ地域や華南地域にある珠江デルタ地域においては、比較的高い経済成長率を維持している傾向があることが示唆された。また、その要因として、近年、国全体では国有企業の比率が再度上昇している現象がみられるのに対して、長江デルタ地域や珠江デルタ地域では、環渤海経済圏に比べて民営企業や外資系企業の比率が高い点が推測される。この点については、今後検討すべき研究課題になりえると考える。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 改革開放初期の中国における観光業振興と地域的背景 : 広西チワン族自治区桂林市の事例を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      周 リョウ瀚・阿部康久
    • 雑誌名

      『地球社会統合科学』(九州大学大学院地球社会統合科学府)

      巻: 30 ページ: 15-27

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Evaluation of tourists and resident appreciation of the city name and historical tourism resources in Huangshan City, China2023

    • 著者名/発表者名
      Yasuhisa ABE and Le XU
    • 雑誌名

      都市地理学

      巻: 18 ページ: 145-161

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中国における和服の受容状況と着用者の活動空間―上海和服同好会の活動を中心に―2023

    • 著者名/発表者名
      湯天悦・阿部康久
    • 雑誌名

      都市地理学

      巻: 18 ページ: 133-141

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ポストコロナ期の中国における大卒者の就職先・希望地の変化と日系企業の対応2024

    • 著者名/発表者名
      阿部康久・桑ブン月
    • 学会等名
      日本地理学会2024年春季学術大会国際経済・経営地理学研究グループ
  • [学会発表] 社会主義市場経済下での中国の地域構造についての考察2024

    • 著者名/発表者名
      阿部康久
    • 学会等名
      日本地理学会2024年春季学術大会一般発表
  • [学会発表] 福岡県における留学経験者の就業と定着の状況-中国人留学経験者を事例にして-2024

    • 著者名/発表者名
      阿部康久
    • 学会等名
      福岡地理学会2023年度冬季例会
  • [学会発表] 中国の出稼ぎ労働者にみる近年の出稼ぎ先の変化と将来の定住希望地域 ―河南省三門峡市盧氏県の農村出身者を事例として―2023

    • 著者名/発表者名
      阿部康久・李春嬌
    • 学会等名
      日本地理学会2023年秋季学術大会一般発表

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公開日: 2024-12-25  

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