研究課題/領域番号 |
18K01156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
渋谷 鎮明 中部大学, 国際関係学部, 教授 (60252748)
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研究分担者 |
浦山 隆一 富山国際大学, 現代社会学部, 客員教授 (10460338)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 伝統的地理思想 / 風水思想 / 東アジア / 韓国 / 沖縄 / 「吉地」 / 土地利用 / 環境評価 |
研究成果の概要 |
本研究では、韓国(朝鮮)、沖縄、および台湾を中心とした東アジア各地域において、風水地理思想で理想の地形、「吉地」の特性とその利用、そしてその評価の変化について、比較研究を行った。その結果、第一に風水地理説による「吉地」が、「気脈・龍脈から気が供給され、その気が風で吹き散らされない小盆地」を示す点が理解された。第二に風水地理思想は、「気脈」概念の強弱などで地域ごとに相違があり、「吉地」の様相も異なっている。また第三に、不足した「環境」を補い、象徴的な土地環境の改善を通じた積極的な「吉地づくり」が行われていると言え、今後重要な概念として注目したい。
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自由記述の分野 |
人文地理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
風水地理思想の学術的研究が盛んになった1990年代に、東洋哲学研究者の三浦國雄は、風水を「東アジアの共有財産」と評した。東アジアにおいて共通の風水地理思想があり、各地域で同じような地形や空間が選好されるという事実は、東アジアの地理学者にとって重大な問題であり、学術的・社会的意義は高い。近年韓国では環境保全や林野管理政策において、風水地理思想に関わる環境把握手法が用いられている。近隣諸国におけるこのような動きを理解するためにも研究の意義があるものと思われる。
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