研究課題/領域番号 |
18K01165
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田森 雅一 東京大学, 大学院総合文化研究科, 学術研究員 (10592454)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 南アジア / 女性芸能者 / 音楽芸能カースト / ジェンダー / 植民地経験 / ポストコロニアル / グローバル化 / 芸能と売春 |
研究実績の概要 |
本研究は、インドを中心とする南アジアの「歌舞を生業とする女性芸能者」と「その師匠・伴奏者たちが育んできた伝統芸能文化」に焦点を当て、ジェンダーや売春との関係性の中で過小評価されて来た女性芸能者の存在と技芸を見直し再検討を試みる文化人類学的・民族音楽学的研究である。より具体的には、南インドと北インド・パキスタンで異なる宗教的歴史的な背景と地域性を考慮しつつ、先行研究の検討や現地調査の実施により、女性芸能者とその関係者/コミュニティが「スティグマ」を抱える南アジア的特質と彼女/彼らのエージェンシーについて明らかにすることを課題としている。 そのため、共同研究メンバー4名(田森雅一、寺田吉孝、岩谷彩子、村山和之)による研究会を年3回程度開催し、先行研究の検討・議論及び各自の海外調査計画を含む課題発表を行う研究会の開催を計画した。 初年度である平成30年度は、共同研究メンバーによる研究会を3回、南アジア地域研究・国立民族学博物館拠点(MINDAS:代表・三尾稔)音楽芸能斑(班長・寺田吉孝)との共同研究会を1回の、都合4回の研究会を開催することができた。第1回の研究会は平成30年6月23日に国立民族学博物館において開催し、各自の研究計画を発表した。第2回は10月13日に国立民族学博物館にてMINDAS音楽芸能斑との共同研究会を行い、メンバー2名(田森雅一、村山和之)が研究発表を行った。第3回は12月16日に東京大学において、第4回は平成31年2月10日に京都大学において開催し、先行研究の検討・議論及び各自の研究課題関連の発表を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定していた3回の研究会に加えて、MINDASとの共同研究会を開催する機会を得てメンバー2名が研究発表を行った。このことにより、メンバー内での議論を深めると同時に、南アジアをフィールドとする他の研究会メンバーとの討議が可能となり、研究課題について深堀りすることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
3回の研究会に加えて、北インド、南インド及びパキスタンでの現地調査を行うことで、各メンバーの課題に沿った事例研究を深め検討する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
南アジア地域研究・国立民族学博物館拠点(MINDAS)における共同研究会開催により、旅費の一部がMINDASから支払われたため。
|