Bakaの民話集は既に5冊ほど出版されている(フランス語とBaka語の音声表記)が、Bakaの民話に関する研究は少なく、映像を活用したものは本研究が初めてである。民話の語りはパフォーマンスであり、語り手の口調や身振り、周りの聞き手による合いの手や歌などの反応も合わせた集合的な行為である。したがって、民話を研究するうえで映像によって記録する方法は有効であり、それを資料として様々な研究が可能になる。また、民話を映像化し、上映することによって、Bakaの人々にとってだけではなく、様々な人たちにとって、各自の世界観や価値観を再検討、再認識する機会を提供することができる。
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