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2021 年度 実施状況報告書

開発と地域住民によるローカリティとアイデンティティの再編に関する人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01172
研究機関神戸市外国語大学

研究代表者

中田 友子  神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (50508398)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード開発 / 生業 / ゴム・プランテーション / コミュニティ / 南ラオス
研究実績の概要

新型コロナの世界的流行により、引き続きラオスでの調査ができなかったため、これまでの調査をもとに論文を執筆し、発表した。1本は、シンガポール国立大学が発行している雑誌、The Journal of Southeast Asian Studiesに掲載された、After dispossession:shifting livelihoods and lives since the advent of a rubber plantation in southern Laosである。これは、調査地が、2005年のゴム植林プロジェクトの開始以降、どのように変化してきたかを、住民の生業や文化、村落コミュニティの社会関係などに焦点をあてて明らかにしたものであり、2010年から継続している調査によるデータに基づいている。
もう1本は、研究分担者として参加している科研の共同研究のメンバーが参加し執筆した論文集、Community movements in Southeast Asia(出版は2022年4月)の論文で、Crossing the limits:implications of rope bridge-building for social movements in Southern Laosというタイトルである。これも、同様に、2010年からの調査データに基づいてまとめたものである。ただし、視点は少々異なり、特にコミュニティに焦点をあて、ゴム植林によりこれまで相対的に均質的であった村の住民の生業が多様性を帯びるようになったことでもたらされた分断や差異、そして村の外部の人々との新たな形の共同を描いている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年2月に行った調査を最後に、新型コロナのパンデミックにより、海外渡航が不可能となり、その後はラオスでの調査を実施することができなくなったため。ただし、2010年から同じ場所で調査を継続的に行ってきたため、過去の暫定的なデータをもとに、論文をまとめ、発表することはできた。

今後の研究の推進方策

ラオスでの調査が可能になり次第、調査を行う予定である。特に、2年以上、調査を行っていないため、調査地の状況は大きく変わっているものと予想される。
なお、この間、研究協力機関であるラオス国立大学社会学部との契約期間が満了となってしまったため、早急に契約を更新すべく手続きを進めているところである。手続きが完了し、ラオスへの渡航と調査が可能になるのを待って調査を再開し、これまで同様、生業や社会関係、村落コミュニティの変化についてデータを収集する予定である。

次年度使用額が生じた理由

予定していたラオスでの調査が、Covid-19のパンデミックにより、実施できなかったため差額が生じた。今年度は、渡航が可能になり次第、ラオスでの調査を行う予定である。内容は、ラオス国立大学社会学部に支払う予定の協力金(調査許可取得にかかる費用)と、調査費用(旅費、調査助手への謝礼金等)である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] After dispossession: shifting livelihoods and lives since the advent of a rubber plantation in southern Laos2021

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Nakata
    • 雑誌名

      The Journal of Southeast Asian Studies

      巻: 52(3) ページ: 492-514

    • DOI

      10.1017/S002246342100076X

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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