本研究の調査地では2010年から10年以上にわたって調査を実施しており、ゴム・プランテーション開発の影響について継続的にデータを収集している。そのため、開発の対象となった地域の村落コミュニティの住民の生業という直接的な側面だけでなく、社会関係や価値観といった文化的側面にどのようなプロセスで変化が起こるのかについても詳細に明らかにしている。住民たちのゴム・プランテーションに対する姿勢や見方、関わり方は、時と共に大きく変遷する様が見られ、このプロセスを明らかにしている点でも学術的意義は大きいと考えている。
|