研究課題/領域番号 |
18K01177
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
野口 久美子 明治学院大学, 国際学部, 准教授 (00609571)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | アメリカ先住民 / 部族自治 / 文化復興 / カジノ産業 / アメリカ史 |
研究実績の概要 |
本研究課題の最終年度となる2020年度は、前年度からの課題として引き継いだ「インディアン・カジノ時代」の部族、州、連邦間のパワーバランスによる実態調査(主としてカジノ産業と先住民福祉に関する現地調査)に加え、カジノ産業と地域・国家的な先住民復権運動に関する現地調査を予定していた。しかし、前年度に引き続き、コロナ禍における海外渡航規制や、報告予定であった学会の延期・中止などにより、当初の研究予定にさらなる変更を余儀なくされた。そのため、研究計画の微修正を行うとともに、代替の研究として(1)(2)を、さらにその成果報告として(3)を行った。 (1)本年度を通して①文献調査と②電話やEメール、Zoomなどを利用し、カリフォルニア州とアリゾナ州の先住民部族の人々に対するインタビュー調査を行った。①については、先住民の経済発展やカジノ産業に関する文献や論文の収集を行い、②については、特にコロナ禍における各部族のカジノ産業の運営状況と部族の経済政策に関するインタビュー調査を行った。 2)当初の研究計画には組み込んでいないが、アメリカにおける現地調査の代替として、より広い見地から本年度の課題である先住民の経済活動と文化復興に関する知見をえるため、さらにアメリカ先住民の事例と比較・分析するための史料収集のため、2020年11月と2021年3月に北海道の二つのアイヌコタン(二風谷と阿寒)と5か所の博物館での現地調査を行った。 3)以上の研究成果はKumiko Noguchi, “Keeping the Indian Tribal Community Together: Nation Building and Cultural Sovereignty in the Indian Casino Era” Journal of American Studies no 31 (2020), 133-156で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍における渡航規制により、当初の研究期間内では本研究課題を十分に遂行することができなかったため、2021年度への補助期間延長願を提出し、受理された。2021年9月よりサバティカル制度を利用し、海外渡航に関する状況が許せば、アメリカ合衆国に長期滞在する予定である。その間に、予定している研究課題の遂行に努めたい。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍における渡航規制により、当初の研究期間内では本研究課題を十分に遂行することができなかったため、2021年度への補助期間延長願を提出し、受理された。2021年9月よりサバティカル制度を利用し、海外渡航に関する状況が許せば、アメリカ合衆国に長期滞在する予定である。その間に、予定している研究課題の遂行に努めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため、2020年度と2021年度に予定していたアメリカ合衆国における3度の現地調査を行うことができなかった。海外渡航が可能となれば、2021年9月よりはじまるサバティカル制度を利用してアメリカ合衆国に長期滞在し、その間に予定している研究課題の遂行に努めたい。
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