最終年度にあたる2022年度は本科研課題に関連して以下の学会報告と論文執筆、分担執筆を行った。 <論文>「レッドパワー運動と環境―入植者植民地主義という環境破壊に抗して―」『アメリカ史研究』45号(2022)61-79/「アメリカ先住民の貧困と自己責任論―セルフ・デタミネーションと部族自治の罠」『大原社会問題研究所雑誌」762号(2022)1-21 <分担執筆>『はじめて学ぶアメリカの歴史と社会』(第1章担当)(ミネルヴァ書房、2023年) <学会発表>「国家の悲劇、国家の挑戦」としての先住民の貧困―20世紀連邦先住民政策における経済対策とその功罪―」(日本アメリカ史学会年次大会シンポジウム)(2022年9月17日)/「コロナ禍の先住民コミュニティ―「不可視化」の暴力といかに戦うか―」(アメリカ学会年次大会)(2022年6月4日)
研究期間全体を通して、コロナ禍における研究の遅れはあったものの、アメリカ合衆国カリフォルニア州における複数のカジノ部族において、カジノ産業と経済発展、文化的自治に関するインタビュー調査と資料調査、さらにカリフォルニア大学バークレー校を拠点に、カジノ産業と先住民のエンパワーメンとに関する先住民知識人を対象としたインタビュー調査やアーカイブズでの史料調査行うことができた。また現地調査に加え、単著1本、分担執筆2本、論文3本、また学会報告4本と広く研究成果を公開することができた。
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