研究課題
基盤研究(C)
本研究では、特にエチオピア北部を中心に音楽をなりわいとする職能集団を対象に民族誌映画を制作し、その公開の実践を通して、現地社会の人々の声を反映させた、応用映像人類学の探求を行った。アフリカの無形文化を対象にした映像記録に携わる人類学者、民族音楽学者や、国際機関の関係者と研究交流を重ね、アフリカ無形文化の記録をめぐる課題を検討した。以上の研究成果は、学術映画祭の審査を通過した短編、長編の映画作品、及び3冊の単著と2冊の編著、複数の論文や口頭発表において公表した。
映像人類学
無形文化を対象とした映画の制作方法論のみならず、様々な社会的なコンテクストにおいて作品が公開されることによってひき起こされた議論について複数の著作において報告できたことに、 学術的な意義があったといえる。また、研究テーマに関連する著作の執筆・刊行や、制作したアフリカの芸能や儀礼をテーマにした民族誌映画の発表を、オンライン上や、国内外の映画祭で積極的に行い、研究成果を広く社会に問うことができたことにも大きな意義があったと考える。