| 研究課題/領域番号 |
18K01185
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
李 善姫 東北大学, 男女共同参画推進センター, 講師 (30546627)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 結婚移住 / 外国人 / 高齢化 / ケア / モビリティ |
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| 研究実績の概要 |
1980年代後半から日本の農村地域を中心に広がった「仲介型国際結婚」から35年以上が過ぎた。当時のいわば「外国人花嫁」と呼ばれている外国人女性たちの加齢と高齢化が進んでいく中で、高齢化している外国人女性たちが日本社会でどのように老後を迎えているのかの実態を明らかにするのが本研究の趣旨である。
新型コロナウィルスによる世界的パンデミック状態が続く中、インフォーマントとなる外国人女性へのインタビュー調査にも支障が出て、予定していたより時間はかかったが、個別事例収集は着実に行うことができた。夫に先たたれてしまった女性で、本国に戻っていたケースや病気によって倒れた後、日本人の夫の介護を受けている事例、また精神的に病気になった後に離婚裁判になっているケースなどの事例などがあった。また、帰化している結婚移住女性たちが、外国人の身分で出身国で仕事をしていたが、コロナ禍で再入国ができないという事例もあった。そのような事例研究を通して、外国人移住女性が置かれている不均等な夫婦関係や移住社会における居場所の不在などが加齢の中で彼女たちのモビリティを増加させている原因であることが明らかになった。
今年度は、上記の事例収集の他、在日コリアンの高齢者対策の取り組みについて京都や大阪など、外国人集住地域での調査も実施することもできた。しかし、日本と同じく結婚移住として途上国からの「外国人嫁」を多く受け入れている韓国や台湾の事例に関しては、前年度同様、海外出張が制限されている中でフィールド調査を行うことができなかった。それについては、次年度の課題にしたい。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスによるパンデミックが続いている中、自由に県外出張や海外調査を行うことができなかった。当初の研究計画に設定していた在日コリアンの高齢化に伴うケアシステムの取り組みについて、東京の諸団体での聞き取り調査やフィールドワークができなかった。また、海外の事例についても調査を進めることができなかった。
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| 今後の研究の推進方策 |
事例収集はある程度進展しているため、今後は残りの課題として、在日外国人の高齢化に伴うコミュニティの取り組みについて補足調査を行うとともに、海外の実践についての調査を行う予定である。また、これまでの研究内容を論文として発表する予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
今年度は新型コロナウィルスの流行下において、県外におけるインタビュー調査を最小限にせざるを得なかった。さらに、国外の他アジア国における同テーマの調査出張が不可能であった。次年度には、パンデミックも落ち着くことが見込まれ、それによって県外、特に外国人集住地域での調査や海外での調査を行うことが可能になると思われる。
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