研究課題/領域番号 |
18K01192
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
吉岡 政徳 神戸大学, 国際文化学研究科, 名誉教授 (40128583)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | バヌアツ / トゥラガ・ネイション / インディジナス / 伝統復興運動 / 伝統と近代 |
研究実績の概要 |
本年度も、新型コロナ・ウィルスの世界的流行のため、オセアニアでのフィールドワークを実施することができなかった。本来ならば、ヴァヌアツ共和国でトゥラガ・ネイション運動に関するフィールドワークを実施し、伝統的財に関する「銀行」を調査して市場経済と伝統経済の関連を解明するはずであった。 ただし状況はこれまでとは異なってきた。ヴァヌアツは2年間、完全に海外からの空路を閉鎖してきたが、今年度は7月からようやく閉鎖を解除し始めた。従って、今年度はヴァヌアツへの渡航が不可能ではなかったが、フィールドワークということになると、まだまだやりずらい状況が続いており、しかも、ヴァヌアツに至るまでの空路が完全に整備されてはいなかった。幸いにも来年度まで本計画の延長が認められたため、無理な状況での本年度のフィールドワークをやめて、来年度に実施することにした。 従って、今年度は、文献研究を重視し、ヴァヌアツ・デイリーポストなどヴァヌアツ共和国の新聞記事で取り上げられたトゥラガ・ネイション運動、伝統経済などの情報を調べるとともに、元ヴァヌアツ博物館のキュレイターであり、現在は名誉キュレイターとなっているオーストラリア博物館のカーク・ハフマン氏と連絡を取り合いながら、彼が書いた伝統経済などにかんする著作を送ってもらったりした。こうした文献調査を踏まえながら、来年度実施予定の、ヴァヌアツでのフィールドワークの準備にとりかかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度も、新型コロナ・ウィルス流行の影響で、ヴァヌアツでのフィールドワークを実施することができなかったことが、最大の理由である。
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今後の研究の推進方策 |
幸いにも本プロジェクトは、来年度に延長することが認められたため、来年度の9月か10月に、ヴァヌアツ共和国で1か月程度のフィールドワークを実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度から4年計画での本プロジェクトであったが、後半の2年間は、新型コロナ・ウィルスの世界的大流行のため、海外渡航が不可能となってしまったため、この2年間の予算が残る結果となってしまった。昨年度は1年の延長が認められたが、海外でのフィールドワークができなかったため予算をほとんど消化できなかった。幸いに、来年度には海外でのフィールドワークがほぼ可能となり、本プロジェクトの1年間の再延長も認められたため、来年度は比較的長期にフィールドワークを行う予定をしている。
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