本研究は、1920年代に日本では試験制度変更により弁護士数が急増したものの、1930年代に国内では急減し、植民地での官僚等としての活動が増加したこと、非訟事件の増加とともに隣接法律職の専門職化による影響を示した。特に法曹会雑誌では1920年代に外国の弁護士の動向を注視しており、たとえば1917年にロシア弁護士会が解散させられ亡命があったこと、判事の出身階層分析等の論文を紹介している。同誌の弁護士関連の記事をすべてデータ化し、公表を予定している。また、1920-30年代の弁護士の国際比較軸として策定した専門職化・階層化・隣接法律職との関係性・政治との関係性に基づく比較研究を継続している。
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