研究課題
基盤研究(C)
アメリカ合衆国ホワイトハウス内の大統領法律顧問の歴史的展開と、それが行う諸活動、統治構造上の位置づけを分析し、その行動様式をめぐる議論の検討を行った。これを通じて、大統領法律顧問には大統領の政治的意向に沿おうとする行動様式の法律家が就く傾向があり、伝統的な政府弁護士とは異なるモデルの下に整理されている一方で、政府活動やこれに係る諸判断の公共的性格ゆえに、法と政治を厳格に区分した行動をとるべきとする議論が存在していることを示した。
公法学
政府の活動、とりわけ組織上のトップレベルの政治的・政策的性格の強い活動に関する法的統制を、政府内の法律家を通じて実現する可能性を示すとともに、アメリカ合衆国における大統領・ホワイトハウスや政府内の法律家に関連する情報やこれらをめぐる議論状況に係る情報を提供することで、今後のアメリカ合衆国を比較対象とする研究において、これらを参照する際に、より豊かな示唆を獲得するアシストをしうることを期待している。