本研究においては、国際法における企業の権利義務の不均衡を問題意識として、投資紛争解決手続においてCSR概念が果たし得る役割の検討を通じ、投資紛争において企業の権利と義務の均衡を図るための理論的基盤を構築するというものであった。この問いに応えるため、本研究は、企業の環境責任を投資紛争解決手続きにおいて反映するためのさまざまな理論や方策を考察し、最終成果物として、ケンブリッジ大学出版会より単著'Corporate Environmental Responsibility in Investor-State Dispute Settlement'を出版した(2022年11月)。
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