研究課題/領域番号 |
18K01313
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高山 佳奈子 京都大学, 法学研究科, 教授 (30251432)
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研究分担者 |
松宮 孝明 立命館大学, 法務研究科, 教授 (80199851)
神例 康博 岡山大学, 法務研究科, 教授 (40289335)
辻本 典央 近畿大学, 法学部, 教授 (60378510)
安達 光治 立命館大学, 法学部, 教授 (40348868)
平山 幹子 甲南大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (10388754)
品田 智史 大阪大学, 高等司法研究科, 准教授 (60542107)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 経済刑法 / 中国法 / 比較法 / 金融犯罪 / インターネット犯罪 / 財産犯 / 証券犯罪 |
研究実績の概要 |
定例の「経済刑法研究会」を2018年9月30日、同11月11日、2019年2月17日にいずれも立命館大学朱雀校舎にて開催した。検討した内容は次のとおりである。 (1)共同執筆により出版予定の書籍『新経済刑法入門(第3版)』について、特に、新たに設ける内容である、「銀行預金をめぐる犯罪」および「『独占禁止法違反の犯罪』への公正取引委員会の対応」を中心に検討を加えた。後者に関して、公正取引委員会の中里浩氏を招へいし、専門的知見の提供を得た。 (2)華東政法大学と合同で開催する経済刑法シンポジウムの内容について、日本側からは「AIと刑法」「AI自動運転と緊急避難」「詐欺罪」「仮装通貨と経済犯罪」「背任罪」をテーマとすることを決定し、各報告担当者からのプレ報告を受けて討論を行った。 (3)これまでの華東政法大学および武漢大学との国際シンポジウムの成果を受けて、書籍『日中経済刑法の最新動向』を出版する予定であり、その原稿の作成・検討を行った。収録予定の論文のテーマ(日本側)は、「市場競争の激化と経済犯罪の規制――証券犯罪を中心に――」「会社再建と強制執行妨害の罪」「コンピュータ関連の詐欺罪について」「悪質商法と経済犯罪――ねずみ講・マルチ商法の規制を題材に――」「食品の安全と過失論の役割」「食品の安全と刑事責任」「刑事製造物責任と組織の責任・個人の責任」「日本における過失犯論の発展」「犯罪論体系と比較法研究」「証券取引法から金融商品取引法へ」「インサイダー取引の刑事規制」「日本法における相場操縦・開示規制違反」「ネット金融と財産犯」「日本における利殖商法と組織的詐欺罪」である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
華東政法大学との合同シンポジウム「AIと経済犯罪」の開催が今年度でなく次年度初めになったため、若干の予算執行残があるが、同シンポジウムは2019年度5月3-4日に開催されたので、おおむね、当初計画どおりのスケジュールに戻っている。
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今後の研究の推進方策 |
(1)定例研究会を年に数回開催する。 (2)華東政法大学とのシンポジウム「AIと経済犯罪」を同大学にて開催する。 (3)武漢大学とのシンポジウムを同大学にて開催する。テーマは、経済刑法と犯罪論の体系を扱い、ドイツや英米の理論との比較を行う予定である。 (4)これまでの成果を論文集『日中経済刑法の最新動向』として出版する。 (5)『新経済刑法入門(第3版)』を共同執筆の教材として出版する。 (6)2021年度には海外の研究者を招へいして日本でシンポジウムを実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際シンポジウムの旅費を予定していたところ、開催が次年度になったため、主にその分が繰り越された。同シンポジウムはすでに2019年5月3-4日に開催されたので、当初予定どおりの研究計画が実施されている。
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