研究課題/領域番号 |
18K01377
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
今川 嘉文 龍谷大学, 法学部, 教授 (30295729)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 民事信託 / 株式管理 / 事業承継 / 高齢化社会 / 財産管理・承継 / 株主管理 / 空き家対策 / 死後の事務 |
研究実績の概要 |
本科研費のテーマに即し、研究の「具体的内容」は次である。第1に、単著『中小企業オーナーのための 財産・株式管理と承継の法律実務』(弘文堂)総頁数344頁を2020年3月に発刊した。第2に、共著『スタンダード商法Ⅳ 金融商品取引法』(法律文化社)を2021年1月に発刊、共著『注釈金融商品取引法【改訂版】(第4巻)』(きんざい)を2020年6月に発刊した。第3に、論文「中小企業における株式の管理・承継に関する一考察」関西法律特許事務所編『民事特別法の諸問題~第六巻~』(第一法規)57頁~85頁所収、論文「民事信託による財産承継と受益権をどのように考えるのか」先物・証券取引被害研究49号68頁~75頁を公表した。第4に、福岡県中小企業団体中央会会員研修会、兵庫県弁護士会保険法部会、全国司法書士女性会、和歌山県司法書士会 全体会員研修会、大阪司法書士会会員研修会、一般社団法人よ・つ・ば親愛信託普及連合、協同組合親愛トラスト会員研修会、神戸大商事法研究会、関西商事法研究会で、本科研費のテーマに即して、研究報告・研修会講師をした。第4に、今、日本加除出版および中央経済社の単著を執筆している。 これら研究成果の「意義」は、①高齢者(かつ中小企業の経営者・オーナー)が判断能力の低下・喪失に備える時期またはそれが現実となった時期の財産・株式管理と対策、②民事信託および経営承継円滑化法の活用による当該管理と承継の具体的手段と課題の考察を行った。対象当事者が株式・財産管理と承継に関し対応すべき内容を「点ではなく線」の視点から、短期迅速に取り組むべき対処とともに、長期にわたる計画の策定を提言した。また、会社法・金商法改正が実務に与える影響を考察した。「重要性」として、書籍・論文の発刊・執筆に加え、実務家向けの研修会等を通じて理論考察と実務において行うべき内容を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績で記したように、単著、共著、論文を発刊・執筆公表をするとともに、研究会報告・研修会講師を多数行い、見える形で実績を残してきた。しかし、コロナ禍における緊急事態宣言の発出が3回も遭遇して、国内外のヒアリング調査で2020年3月以降、実施できない状況が継続している。当該状況においても、執筆活動は継続して実施していく。
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今後の研究の推進方策 |
前述したように、単著、共著、論文を発刊・執筆公表をするとともに、研究会報告・研修会講師を多数行い、見える形で実績を残してきた。今、日本加除出版および中央経済社の単著を執筆している。 他方で、コロナ禍における緊急事態宣言の発出が3回も遭遇して、国内外のヒアリング調査で2020年3月以降、実施できない状況が継続している。国内外の出張が可能となれば、ヒアリング調査を実施して、それらを研究内容に反映さえたい。また、Andrew Pardieck教授(米国南イリノイ大)との共著を本格化させたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、緊急事態宣言が発出され、ヒアリング調査、国内外の出張ができなかったため、次年度使用額が発生した。
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